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中平卓馬 火―氾濫

中平卓馬《無題 #437》2005年、発色現像方式印画、90.0×60.0cm 東京国立近代美術館 ©Gen Nakahira

中平卓馬《「氾濫」より》1971年、発色現像方式印画、42.0×29.0cm 東京国立近代美術館 ©Gen Nakahira

中平卓馬ポートレイト 1968年頃 撮影:森山大道 東京国立近代美術館 ©Daido Moriyama Photo Foundation

中平卓馬ポートレイト 2003年 撮影:ホンマタカシ ©Takashi Homma

中平卓馬《「街路あるいはテロルの痕跡」よりマルセイユ、フランス》1976 年、ゼラチン・シルバー・プリント、16.1×24.2cm 東京国立近代美術館 ©Gen Nakahira

日本の戦後写真における転換期となった1960年代末から70年代半ばにかけて、実作と理論の両面において大きな足跡を記した写真家である中平卓馬。その存在は森山大道や篠山紀信ら同時代の写真家を大いに刺激し、またホンマタカシら後続の世代にも多大な影響を与えてきました。1960年代末『PROVOKE』誌などに発表した「アレ・ブレ・ボケ」の強烈なイメージや、1973年の評論集『なぜ、植物図鑑か』での自己批判と方向転換の宣言、そして1977年の昏倒・記憶喪失とそこからの再起など、中平のキャリアは劇的なエピソードによって彩られています。しかしそれらは中平の存在感を際立たせる一方で、中平像を固定し、その仕事の詳細を見えにくくするものでもありました。

本展では、あらためて中平の仕事をていねいにたどり、その展開を再検証するとともに、特に、1975年頃から試みられ、1977年に病で中断を余儀なくされることとなった模索の時期の仕事に焦点を当て、再起後の仕事の位置づけについてもあらためて検討します。

2015年に中平が死去して以降も、その仕事への関心は国内外で高まり続けてきました。本展は、初期から晩年まで約400点の作品・資料から、今日もなお看過できない問いを投げかける、中平の写真をめぐる思考と実践の軌跡をたどる待望の展覧会です。

Event Information

展覧会名
中平卓馬 火―氾濫
開催期間
2024年2月6日~4月7日 終了しました
開館時間
10:00~17:00
(金・土曜は20:00 まで)
※入館は閉館の30 分前まで
休館日
月曜日 (ただし2月12日、3月25日は開館)、2月13日
入館料

一般1,500円、大学生1,000円

公式サイト
https://www.momat.go.jp/exhibitions/556
お問い合わせ

050-5541-8600 (ハローダイヤル)

Venue Information

会場
東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー
主催
東京国立近代美術館、朝日新聞社