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2024年11月21日
企画展「新版画 進化系UKIYO-Eの美」/千葉市美術館
1995年、千葉市の中心市街地の一角に開館した千葉市美術館。同館では、「近世から近代の日本絵画と版画」「1945年以降の現代美術」「千葉市を中心とした房総ゆかりの作品」の3つの柱を中心にコレクションを収集しています。
開館以降、浮世絵から新版画に至るまでの、版画の歴史を総覧できる美術館として多くのファンを魅了してきました。公立の美術館としても、コレクションの数は豊富であり、大変貴重なものとなっています。
現在開催中の「新版画 進化系UKIYO-Eの美」では、これら豊富な新版画コレクションから約240点を展示。これまでにない、大規模な展示となっています。
そもそも「新版画」とは一体どのようなジャンルなのでしょうか。
「新版画」は、明治時代に終焉を迎えていた浮世絵版画の木版技術を、版元・渡邊庄三郎(1885-1962)が、大正初期に同時代の画家たちによる絵を合わせ、新たな「創作版画」として生み出したジャンルです。
当初はその創作性を重視し、「創作版画」または「創作板画」と呼ばれていましたが、下絵の作成から彫りまでをすべて一人で行う「自画自刻自摺(じがじこくじずり)」を掲げた創作版画と区別するため、戦後に「新版画」という呼称が定まり、現在に至ります。
同館では橋口五葉(はしぐちごよう/1881-1921)など、新版画を手がけた花形作家たちの回顧展をいち早く開催していますが、その作家たちをまとめての紹介、展示するのは今回が初めてとのことです。
本展で展示されている作家の中でも、新版画の傑作を残したと言われるのが橋口五葉です。
鹿児島市樋之口町出身の五葉。幼少期より地元の狩野派や四条派の画家に日本画を学ぶも、18歳で上京し、洋画に転向し白馬会溜池研究所を経て東京美術学校(現・東京藝術大学)に進学しました。
橋口五葉《化粧の女》1918年 千葉市美術館蔵
夏目漱石『吾輩は猫である』の装丁や三越呉服店のポスターで、その名前を知られるようになるも、1914年ごろから浮世絵研究に没頭。研究会を通して渡邊と出会ったことをきっかけに、新版画の作家としての道を歩み始めます。
その後は「化粧の女」や「髪梳ける女」など傑作を残すも、志半ば、わずか39歳の若さでこの世を去った作家です。
橋口五葉《浴場の女》1915年 千葉市美術館蔵
千葉市美術館は五葉が生前監督した作品をすべて所蔵しており、本展ではなんとその所蔵作品全点が鑑賞できます。とても貴重な機会ですのでお見逃しなく!
本展の見どころは、なんといっても橋口五葉をはじめとする、新版画の花形作家たちが一堂に会していることです。
川瀬巴水《東京十二ヶ月 谷中の夕映》 1921年 千葉市美術館蔵
葛飾北斎や歌川広重とともに「3H」と呼ばれ、海外でも人気のある川瀬巴水(1883-1957)のほか、洋画の表現を基本とし、光と空気感をリアルに描写することを得意とした吉田博(1876-1950)など。新版画を代表する27人の作家たちの作品を観ることができます。
吉田博《劔山の朝 日本アルプス十二題》 1926年 千葉市美術館蔵
また、色数を絞り鮮やかな紅色を主役に、斬新な表現を掛け合わせ、新版画の初期を代表とする伊藤深水(1898-1972)の作品は、全部で25点展示されています。
伊東深水《新美人十二姿 口紅》1922年 千葉市美術館蔵
昨年から東京、大阪、山口を巡回した本展。
その最終会場である千葉市美術館では、明治時代末期に来日し、日本の職人とともに木版画を制作した新版画の先駆者的存在ともいえる、ヘレン・ハイド(1868-1919)とバーサ・ラム(1869-1954)の作品を特集展示として公開しています。ここでは約50点の作品を鑑賞できますよ。
ヘレン・ハイド《入浴》 1905年 千葉市美術館蔵
バーサ・ラム《川面にて》 1912年 千葉市美術館蔵
また、11階にあるレストラン「優雅亭 盛山 千葉市美術館店」では、本展示とコラボレーションし、新版画の興隆をイメージしたオリジナルランチ「大人様ランチ」とプリン・ア・ラ・モードをセットにした特製メニュー(2,200円/限定20食)も!
大人様ランチ 2,200円(20食限定)
展示と合わせて、食事も堪能してみてはいかがでしょうか。
世界を魅了し、今なお愛され続けている新版画。巡回最終会場となる千葉市美術館で、同館初となる花形作家たちの競演をぜひお楽しみください。
本展のチケットを「5組10名様」にプレゼント!
〆切は2022年10月10日まで。
※当選は発送をもって代えさせていただきます。