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令和5年度学習院大学史料館春季特別展
学習院制服事始
明治維新から10年の間に日本は西欧化に大きく舵をきり、様々な文物文化を導入しました。一番大きな変化は「見た目」、洋装の導入です。外国賓客と面会するために、江戸時代の身分秩序を「見た目」から更改するために、洋装の「服制」(身分や階級を序列化した服装の制度)が制定されました。これが洋装礼服・正服の始まりで、明治5年(1872)にまずは官吏に導入されました。翌年には明治天皇も断髪し、天皇の礼服は洋装になりました。
服制は学校生活にも導入されていきます。日本で最初に学校制服を採用したのは、学習院でした。明治12年(1879)、当時の学習院次長・渡辺洪基の発案により、私費調製による制服が導入されます。制服着用により、経済格差が「見た目」に表れていることを解消する意図もありました。通学鞄であるランドセルも学習院が発祥となります。 学習院の制服は「正服」と称し、後に「海軍士官形」と呼ばれる立ち襟(詰襟)ホック掛けの紺色の上着で、140年余を経た現在もほとんど変わっていません。一方、女子の学習院では和服に海老茶色の袴の制服が教授下田歌子により考案され、明治時代の女子学生の代名詞的な服装となりました。明治20年(1887)よりは洋服の着用も認められ、大正14年(1925)よりセーラー服が導入され、現在に至っています。
学校制服の発祥である学習院が所蔵する、様々な正服・制服をご覧ください。
また、令和3~ 4年に制作された皇室のボンボニエールを特別出品いたします。
Event Information
- 展覧会名
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令和5年度学習院大学史料館春季特別展
学習院制服事始
- 開催期間
- 2023年4月3日~6月3日 終了しました
- 開館時間
- 10:00~17:00
- 休館日
-
日曜日, 祝日 ※4月16日は開室
- 入館料
無料
- お問い合わせ
Venue Information
- 会場
- 学習院大学史料館
- 主催
- 学習院大学史料館