終了

語りの複数性

川内倫子
《はじまりのひ》(2018年)

小島美羽
《終の棲家》(2019年)写真:加藤甫

小林紗織
映画『うたのはじまり』絵字幕(2019年)
*参考画像

百瀬文
《聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと》
(2013年)

見ることや聴くことは、受け取る人がいて初めてそこに現れるという意味で、その人が語ることでもあります。物事を受け取り表現する方法は、ひとつではありません。視覚を使わずに見る人、手話を使って話す人がいるように、人の身体の数だけ、“語り” はさまざまに存在します。それは、限られた人の特殊な方法ではなく、本当は誰もが持っている、自分と異なる他者や物事とともに生きるための能力と言えるでしょう。

この一年半ほどの間、未知の世界に偶然足を踏み入れることや他人と肩を並べる時間が減ったことは、私たちの身体を大きく変容させました。この展覧会では、そこにないものを自分の経験として受け取り、表現するさまざまな試みを描いた作品を扱います。それらの作品を通して、訪れる人の想像する力を借りて、鑑賞することがそれぞれの独自の体験として立ち上がる場をつくります。情報が溢れるからこそ貧しくなっていた、さまざまな語りのあり方と、その語りを紡ぎ出す身体を想像する展覧会です。

Event Information

展覧会名
語りの複数性
開催期間
2021年10月9日~12月26日 終了しました
開館時間
11:00~19:00
休館日
月曜日
公式サイト
https://inclusion-art.jp/archive/exhibition/2021/20211009-111.html
お問い合わせ

03-5422-3151

Venue Information

会場
東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室 1、2及び交流スペース
主催
(公財)東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 東京都渋谷公園通りギャラリー