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技巧から意匠へ

横山美術館名品展 明治・大正の輸出陶磁器

鼠南瓜胡瓜置物、明治時代前期~中期(19世紀後半)、26.0×25.0㎝、横山美術館蔵

宮川香山(初代) 高浮彫河骨亀翡翠花瓶(部分)、明治時代前期(19世紀後半)、30.2×23.2㎝、横山美術館蔵

宮川香山(初代) 高浮彫薔薇鳩花瓶、明治時代前期~中期(19世紀後半)、各 24.5×22.8㎝、横山美術館蔵

金盛花鳥図水差(オールドノリタケ)、明治 24~44(1891~1911)年、22.0×18.4㎝、横山美術館蔵

諏訪蘇山(初代) 釉下彩透彫葡萄図花瓶、明治42(1909)年頃、48.0×31.8㎝、横山美術館蔵

明治時代には、政府が推進する殖産興業、輸出振興政策により、日本の陶磁器が欧米を中心に積極的に輸出されました。その背景には、19世紀後半から欧米でたびたび開催された万国博覧会において日本の陶磁器が高い評価を得ていたことが挙げられます。

欧米の人々の好みにあうよう制作された東洋的なモチーフと精緻な技巧による絢爛豪華な陶磁器は、ジャポニスムの気運を高めるとともに欧米のやきものと相互に影響しあいながら、後のアール・ヌーヴォー、アール・デコへと展開する端緒となりました。

神奈川県内でも、1859 年の横浜開港により、従来窯がなかった横浜で陶器生産がはじまり、京都から移り住んだ宮川香山(みやがわこうざん、1842-1916)が真葛焼(まくずやき)を試みて好評を博しました。香山の技巧を凝らした陶器からは、全力を尽くして世界に挑戦していた明治の陶工の気概が見て取れます。ほかにも素地を産地から取り寄せて横浜で上絵付を施す工場が多数でき、輸出港ならではの賑わいをみせました。

本展は、輸出陶磁器の全盛期である明治時代前半に海外へ輸出された日本各地の陶磁器の里帰り品を皮切りに、明治30年代以降のアール・ヌーヴォー、アール・デコに代表される新しい意匠(デザイン)を取り入れた作品を、公益財団法人 横山美術館の名品約140点により紹介するものです。

Event Information

展覧会名
技巧から意匠へ
横山美術館名品展 明治・大正の輸出陶磁器
開催期間
2023年10月7日~11月26日 終了しました
開館時間
09:30~17:00
(最終入場時間 16:30)
休館日
月曜日 (ただし、10月9 日は開館)、10月10日
入館料

一般 900(720)円、高大生 500(400)円
※(  )内は団体料金
※中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
※各種障がい者手帳をお持ちの方と付添 1 名は無料
※65 歳以上で平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金

公式サイト
http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/index.html
お問い合わせ

0463-35-2111

Venue Information

会場
平塚市美術館
主催
平塚市美術館
ギャラリートーク

(1)日時:10月8日(日)14:00-14:40
講師:原久仁子氏(横山美術館学芸員)
(2)日時:10月21日(土)、11月4日(土)各14:00-14:40
講師:平塚市美術館学芸員
展示室Ⅱ(申込不要、要観覧券)

同時開催

新収蔵品展 特集展示:藤田嗣治の初期作品
会期:9月23日~2024年2月18日