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2024年春季特別展

「古代ガラス―輝く意匠と技法」


東地中海地域 前1-後1世紀
H6.6cm×D10.4cm

ファラオ頭部
エジプト 前14世紀前半

ガラス製壺
東地中海地域 前3-前1世紀

ゴールドバンド壺
東地中海地域 前1世紀-後1世紀

カメオ装飾杯
おそらくイラン 9-10世紀

MIHO MUSEUMにはガラスが宝玉であった時代の、美しい装身具や器が多数収蔵されています。本展では、ガラスとその関連作品を200点あまり展示し、古代のガラス文化を各文明ごとに紹介します。

ガラスを発明したと考えられるメソポタミアから東地中海沿岸では、3400年ほど昔に、石をくぼめた型にいれて焼き上げた青ビーズや、粘土のまわりにガラス紐を巻いて器にするカラフルなコアガラスが作られました。
古代エジプトにガラスが伝わった新王朝時代、エジプト王家はガラスを独占しました。「ファラオ一族御用達」のガラス工房が宮殿内に存在し、王族でなければガラスを手にできません。そのかわりファラオであったツタンカーメンのお墓には、大量のガラス製品が納められていました。

続いて、水晶のように透明なガラスを尊ぶ時代がやってきます。2400年ほど前に、インドの西側からエジプトまでを支配したアケメネス朝ペルシャ帝国の宮殿では、宴会に透明ガラスの器が使われたと想像されています。それらは金属同様に鋳造で作られていました。
そうしてガラス技法はウナギ登りに進化します。モザイクガラス、カットガラス、垂下による造形、そして古代ローマ時代直前に、とうとう今日に続く吹きガラス技法が発明されました。

展覧会にならぶガラスの輝きと共に、それらを生み出した職人たち、そして器を愛でた各文明の立役者たちに、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

Event Information

展覧会名
2024年春季特別展
「古代ガラス―輝く意匠と技法」
開催期間
2024年3月3日~6月9日
開館時間
10:00~17:00
(入館は16:00まで)
休館日
月曜日 (月曜日が祝日の場合は翌平日)
入館料

一般1300円、高・大生1000円、中学生以下無料
※20名以上の団体は各200円割引

公式サイト
https://www.miho.jp/
お問い合わせ

0748-82-3411

Venue Information

会場
MIHO MUSEUM
主催
MIHO MUSEUM、京都新聞
講演会

3月24日(日)「列品解説」
講師:東容子(MIHO MUSEUM 主任学芸員)
4月6日(土)「ガラスと文明」
講師:谷一尚(林原美術館 館長)
5月12日(日)「ペルシアのガラス」
講師:四角隆二(岡山市立オリエント美術館 学芸員)
5月26日(日)「ガラスの分析から見えてくること」
講師:阿部善也(東京電機大学 工学研究科 助教)、村串まどか(明治大学 理工学部 助教)
※各日とも
場所:MIHO MUSEUM(美術館棟内)南館レクチャーホール
時間:14:00~
予約不要、当日美術館棟受付にて整理券配布予定。
参加費無料(入館料要)