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TOPコレクション 時間旅行

—— 千二百箇月の過去とかんずる方角から

黒岩保美《D51 488 山手貨物線(恵比寿)》1953年 ゼラチン・シルバー・プリント 東京都写真美術館蔵

杉浦非水《帝都復興と東京地下鉄道》1929年頃 リトグラフ、オフセット・ポスター 国立工芸館蔵

宮本隆司《サッポロビール恵比寿工場》〈建築の黙示録〉より1990年 ゼラチン・シルバー・プリント 東京都写真美術館蔵

雑誌『アサヒグラフ』1930年5月28日号表紙

北野謙〈光を集める〉より《香川県土庄町 小豆島 千年樹 2017年冬至-2018年夏至》2017-18年 インクジェット・プリント 作家蔵

本展は「時間旅行」をテーマとする東京都写真美術館のコレクション展です。人が様々な時代を自由に旅する「時間旅行」という発想は昔からよく知られたSF的なファンタジーですが、想像の世界や芸術の領域では、人は誰でも時間と空間の常識を飛び越えることが可能なのではないでしょうか。

詩人で童話作家の宮沢賢治が1924(大正13)年に刊行した『心象スケッチ 春と修羅』では、宇宙的なスケールの時間感覚の中で「わたくし」の心象、言葉で記録された風景、そして森羅万象とがひとつに重なりあったような「第四次延長」という世界が描かれます。その世界観は当時の最先端の科学や思想から影響を受けた宮沢賢治の想像力が生み出したものです。しかし百年前の詩人の言葉とそれを生み出した想像力には、現代という分断の時代を生きる私たちの心にも響く何かがきっとあるはずです。

本展は百年前である1924年を出発点として、「1924年–大正13年」「昭和モダン街」「かつて、ここで」「20世紀の旅」「時空の旅」の5つのセクションに分け、37,000点*を超える当館収蔵の写真・映像作品、資料を中心に紹介します。

「時間旅行」をテーマとする本展で鑑賞者は、それぞれの時代、それぞれの場所で紡ぎ出される物語と出会うことができるでしょう。また、本展は宮沢賢治による『春と修羅』序文の言葉をひとつの手掛かりとして、戦前、戦後そして現代を想像力によってつなぐ旅でもあります。写真と映像による時空を超えた旅を、どうぞお楽しみください。

Event Information

展覧会名
TOPコレクション 時間旅行
—— 千二百箇月の過去とかんずる方角から
開催期間
2024年4月4日~7月7日 終了しました
開館時間
10:00~18:00
(木・金曜日は20:00まで、入館は閉館30分前まで)
休館日
月曜日 (ただし4/29、5/6は開館。5/7は休館)
入館料

一般700円、学生560円、中高生・65歳以上350円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生、障害者手帳をお持ちの方とその介護者(2名まで)は無料。
※オンラインで日時指定チケットを購入いただけます。

公式サイト
https://topmuseum.jp/
お問い合わせ

03-3280-0099

Venue Information

会場
東京都写真美術館 3階展示室
主催
東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館
関連事業

担当学芸員によるギャラリートーク
・4月26日(金)14:00
・5月24日(金)、6月21日(金)
いずれも14:00–[手話通訳付き]