これから開催

ロバート・フランク生誕100周年記念展

「もう一度、写真の話をしないか。フランクと同時代の写真家たち」

ロバート・フランク Robert Frank
《11丁目》1951年
11th Street, 1951
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank
《パリ》1950年
Paris, 1950
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank
《テネシー州チャタヌーガ》1955年
Chattanooga, Tennessee, 1955
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank
《リバー・ルージュの自動車工場 デトロイト》1954年
River Rouge Plant, Detroit, 1954
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランク Robert Frank
《チューリッヒ》1952年
Zurich, 1952
© The June Leaf and Robert Frank Foundation

ロバート・フランクの出現は、1950年代の写真界に衝撃を与えました。

1924年に生まれたロバート・フランクは、故郷のスイスで写真の基礎を学び、写真家としてのキャリアをスタートしていましたが、1947年頃から、街中で私的に撮影する、いわゆるストリート・フォトグラフィーを手掛けるようになりました。とりわけ、アメリカ大陸を横断して各地を撮影し、1959年に米国で出版された『アメリカ人』が大きな評判を呼び、写真家としての名前を不動のものにしました。

『アメリカ人』、そして当時その他の地で撮影されたものも含め、フランクの作品は詩的です。それまでのドキュメンタリー写真の多くが、プリントの質、コンポジションやフレームといった、物体としての写真の向上を目指したのに対し、フランクは作品に自身の直感的な感情を移入しました。そして私的なつぶやきの層を上重ねして、一見殺風景に見える瞬間を人間味のある情景に変容させました。写真家であると同時に詩人であったことにより、フランクの作品が見る者の心を動かしたのです。その作風は新たな表現手段として、写真史に刻まれることとなりました。

1995年の開館当初より、清里フォトアートミュージアムでは、35歳になるまでに撮影された、国内外の写真家による優れた作品を収集してきました。フランクの初期作品も、撮影当時に制作されたヴィンテージプリントを収蔵しており、2019年には氏の信頼のもと大規模な展覧会を開催しましたが、会期中に氏の訃報が入るという巡り合わせがありました。

2024年は、ロバート・フランク生誕100周年という節目を迎える年にあたります。今回は、フランクと同時代に国内外の作家20名が撮影した作品とともに、改めて氏の作品を展示します。

日本、アメリカ、ヨーロッパで当時撮影された作品を並列し、写真史における1950年代を再考察すると同時に、フランクが写真界にもたらした大きなうねりを感じていただき、その生誕100周年を祝福して頂く機会となることを願います。

Event Information

展覧会名
ロバート・フランク生誕100周年記念展
「もう一度、写真の話をしないか。フランクと同時代の写真家たち」
開催期間
2024年7月6日~9月29日
開館時間
10:00~17:00
(入館は16:30まで)
休館日
会期中7, 8月は無休、9月は火曜休館
入館料

一般800円(600円) 大学生以下無料
※( )内は20名様以上の団体料金
※家族割引1,200円(2~6名まで)

公式サイト
https://www.kmopa.com/
お問い合わせ

0551-48-5599

Venue Information

会場
清里フォトアートミュージアム
主催
清里フォトアートミュージアム委員会