これから開催

春季特別展

うつくしきかな―平安の美と王朝文化へのあこがれ―

古筆の名帖 ひぐらし帖公開

三十六歌仙絵 斎宮女御
江戸時代 18世紀 尾形乾山筆 MIHO MUSEUM蔵 (会期中展示替えあり)

石山切 伊勢集 ひぐらし帖収載
平安時代 12世紀 MIHO MUSEUM蔵

絵因果経巻第四上
奈良時代 8世紀 MIHO MUSEUM蔵 (展示期間:3月15日~5月4日)

伎楽面 迦楼羅
奈良時代 8世紀 重要美術品 MIHO MUSEUM蔵

小倉色紙 伝 藤原定家筆 
鎌倉時代 13世紀 MIHO MUSEUM蔵(会期中展示替えあり)

源氏物語図屏風(部分)
江戸時代 17-18世紀 MIHO MUSEUM蔵 (展示期間:4月29日~6月8日)

三十六歌仙絵 斎宮女御
江戸時代 18世紀 尾形乾山筆 MIHO MUSEUM蔵 (会期中展示替えあり)

石山切 伊勢集 ひぐらし帖収載
平安時代 12世紀 MIHO MUSEUM蔵

本年、「いのち輝く未来社会のデザイン」と題して大阪・夢洲を舞台に2025年日本国際博覧会が開催されます。これは世界に向けて「クールジャパン」と呼ばれる日本の魅力を発信するとともに、私たちにとって改めて日本の文化を見つめ直す機会にもなるでしょう。この“魅力”が生まれた背景を考えるとき、そこには先例を知り未来へ受け継がれてきた日本人の美意識があったことに気づかされます。

古来より日本は大陸文化に倣い、仏教や律令を取り入れて発展してきました。遣唐使を停止した後も、大陸との交流を続けながら和様化の道を進み、日本独特の情緒を表す和歌やひらがなが誕生して、日本の美意識の代名詞もといえる王朝文化が花ひらきました。この文化は武家が台頭する世を迎えて影を落としますが、絶えることなく受け継がれて再び太平の世の到来によって憧れへと変容しました。

本展では、MIHO MUSEUM所蔵の『ひぐらし帖』を同館で初めて公開します。
『ひぐらし帖』はすぐれた鑑賞家であった吉田丹左衛門によって、元は手鑑としてつくられたものでした。手鑑とは主に名筆の断簡を集めて冊子様に仕立てたもので、書の道を志す人が手本とします。その後安田善次郎に愛蔵された同帖は、株式会社鉄道工業の社長を務めた菅原通済(1894-1981)の手に渡り、氏の所蔵する歌切の中から亡妻の十三回忌に合わせて精選して軸装し、三十一葉の『ひぐらし帖』となしたのでした。古筆切の最高峰とも謳われる「高野切」や、料紙に金銀泥で花鳥文や草花文を描いた「栂尾切」、平安の雅を体現したかのような「石山切」など、名だたる能筆が五・七・五・七・七の みそひともじ に因んで三十一幅が収載されています。この『ひぐらし帖』に、MIHO MUSEUM所蔵の工芸品や仏教美術、琳派の源氏物語図屏風、歌仙絵など、平安の貴族文化の誕生から桃山初期に興る王朝文化への憧れがこめられた作品を織り交ぜて展観します。

Event Information

展覧会名
春季特別展
うつくしきかな―平安の美と王朝文化へのあこがれ―

古筆の名帖 ひぐらし帖公開

開催期間
2025年3月15日~6月8日
開館時間
10:00~17:00
(入館は16:00まで)
休館日
月曜日 (月曜日が祝日の場合は翌平日)
入館料

一般1300円、高・大生1000円、中学生以下 無料
【20名以上の団体は各200 円割引】

公式サイト
https://www.miho.jp/
お問い合わせ

0748-82-3411

Venue Information

会場
MIHO MUSEUM
主催
MIHO MUSEUM、京都新聞
関連イベント

■講演会「古筆の魅力について」
日時:2025年4月20日(日) 13:30-15:00
講師:名児耶 明(筆の里公房 副館長)
定員:100名
参加費:無料(入館料要)
場所:南館レクチャーホール

予約不要。当日美術館受付棟にて整理券配布。

■演奏会雅楽演奏「平安の美 宮中音楽の世界」
日時:2025年4月5日(土)13:30開演(演奏とお話 約1時間半)
出演:久恒壮太郎、増山誠一、小山貴紀(宮内庁式部職楽部)
定員:100名
参加費:2000円
場所:南レクチャーホール

事前オンライン予約、空きがあれば当日受付可。

ワークショップ

■ワークショップ「王朝継ぎ紙 うつくしき料紙をつくろう」
日時:2025年3月23日(日)、4月12日(土)、5月11日(日)
いずれも13:00-15:00
講師:近藤陽子、ほか数名(王朝継ぎ紙研究会)
定員:20名
材料費:2200円
場所:北館回廊
事前オンライン予約、空きがあれば当日受付可

■ワークショップ「うつくしきかなを綴ろう -平安の仮名」
①対象:高校生以上、書道経験者
日時:2025年5月24日(土)11:00-/14:00-(1時間半程度)
講師:高木厚人(大東文化大学名誉教授、奈良市杉岡華邨書道美術館館長)
定員:20名(予定)
参加費:2000円(予定)
場所:北館回廊
事前オンライン予約、空きがあれば当日受付可

②対象:小学校高学年以上
日時:2025年4月13日(日)、4月27日(日)
いずれも10:30-/14:00-(1時間半程度)
講師:書家西口青咲
定員:10名(予定)参加費:500円(予定)
場所:北館回廊
事前オンライン予約、空きがあれば当日受付可