これから開催

ライシテからみるフランス美術

信仰の光と理性の光

ジャン=フランソワ・ミレー《無原罪の聖母》1858年 山梨県立美術館

ウジェーヌ・ドラクロワ《聖母の教育》1852年 国立西洋美術館、東京国立博物館より管理換え

「教会の長女」か、「革命の娘」か、それとも――。

キリスト教の神の威光に支えられたブルボン王朝に終わりを告げ、新たな時代を照らす光を人間の理性に見出したフランス革命。その理想は恐怖政治へと陥り、多くの犠牲を生んだ末、安定した社会の実現に至ることはありませんでした。
ナポレオンの時代を経て王政が復活し、社会は一定の秩序を取り戻します。しかしながら、その後も一つの問いがフランス社会に突きつけられ続けることになります。すなわち、フランスは「カトリック教会の長女」に戻るのでしょうか、あるいは「革命の娘」となるのでしょうか。社会を大きく二分するこの問いのもと、さまざまな思想や価値観が錯綜し、国家と宗教との関係性はマイノリティーの宗教をも巻き込みながら大きく揺れ動いていきます。
こうしたうねりの中で、美術もまたその姿を変化させていきます。絶対の指針が失われた時代に、何をどのように描けばよいのでしょうか。美術は何を映し出すのでしょうか。そして、美術を美術たらしめる「力」は、どこから生まれてくるのでしょうか。
本展では、フランス革命から20世紀半ばへと至る時代に焦点を当て、優れた作品の数々を、それを生み出した信仰や社会の変化に沿ってご紹介します。民主主義社会の創設――すなわち人が人の力で社会を作り上げようと模索する時代に、人が作る物に宿る聖性の起源と行方を追いかけていきましょう。

Event Information

展覧会名
ライシテからみるフランス美術
信仰の光と理性の光
開催期間
2025年10月12日~12月21日
開館時間
09:30~17:00
(最終入館時間 16:30)
休館日
月曜日、10月14日(火)、 11月4日(火)、 11月25日(火)
※ただし10月13日(月・祝)、 11月3日(月・祝)、 11月24日(月・休)は開館
入館料

一般 1,200円(960円)
大学生・高校生 1000円(800円)
中学校・小学生 800円(640円)
※( )内は 20名以上の団体割引料金
※身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者(1名)は無料。
※宇都宮市在学または在住の高校生以下は無料。宮っ子の誓いカードまたは学生証をご提示ください。
※11月3日(月・祝)「文化の日」は宇都宮市民は観覧無料です。
ご来館の際は住所が確認できる身分証明書をご提示ください。
※毎月第 3 日曜日(10月19日、11月16日、12月21日)は「家庭の日」です。
高校生以下の方を含むご家族が来館された場合、企画展観覧料が一般・大学生は半額、高校生以下は無料となります。

公式サイト
http://u-moa.jp/
お問い合わせ

028-643-0100

Venue Information

会場
宇都宮美術館
主催
宇都宮美術館、下野新聞社