これから開催

アーティストの目は何をみていたか

ービュフェ、エコール・ド・パリ、そして現代アートへ

ベルナール・ビュフェ《風景》
1970年、油彩・キャンバス 

モーリス・ユトリロ《シャルトルの教会》
1936年頃、油彩・キャンバス、寄託

杉戸洋《untitled》
2011年、油彩・キャンバス
©Hiroshi Sugito

ベルナール・ビュフェ《海》
1966年、油彩・キャンバス

イケムラレイコ《あさのうみ》
2005年、麻布・油彩
©Leiko Ikemura, Courtesy of the artist and ShugoArts 

ベルナール・ビュフェ(1928-1999)は、しばしば時代から隔絶した天才として語られます。しかし、実際にはサロンと呼ばれる団体展に参加し、少し上の世代の作家たちと交流を図っていました。20世紀は、芸術家たちが独自のサロンを形成しうる時代でした。特に戦後は、サロン・ド・メ、青年画家展、時代の証人画家展など、さまざまな展覧会が組織されました。ビュフェはこうした時代背景のもと、ラウル・デュフィなどの野獣派、モーリス・ユトリロやモイーズ・キスリング、藤田嗣治などのエコール・ド・パリに属する先達たちと共に、戦後フランスのアート・シーンをつくっていました。

一方で、戦後に活躍したビュフェは、重要な現代アーティストの一人でもありました。1952 年に、現代アートの祭典であるヴェネツィア・ビエンナーレに参加するなど、彼の作品は当時における「現代」を鮮明に映し出していました。世代で言えば、もの派の代表的な作家である李禹煥や、イギリス出身の画家デイヴィッド・ホックニーたちとほぼ同じ世代に属していますが、それぞれのアーティストの考えと表現は、驚くほど異なっています。

彼らは何を見て、どこを目指していたのでしょうか。
本展は、ビュフェと同時代の作家たちの関わりに着目しつつ、現代アーティストとしてのビュフェの位置を再考する展覧会です。ビュフェの作品を他のアーティストの作品と並置することで、作品の新しい側面を浮かび上がらせる初の試みとなります。

なお、本展は前期と後期の二期に分かれており、展示替えを行います。

【出品作家(後期)】
ベルナール・ビュフェ、モーリス・ド・ヴラマンク、モーリス・ユトリロ、モイーズ・キスリング、ラウル・デュフィ、レイモン・サヴィニャック、デイヴィッド・ホックニー、イケムラレイコ、荻須高徳、佐々木愛、杉戸洋、須田悦弘、竹﨑和征、日高理恵子、藤田嗣治、丸山直文、村瀬恭子、持塚三樹、森村泰昌、山口晃、李禹煥
*出品作家は変更になる場合がございます。

Event Information

展覧会名
アーティストの目は何をみていたか
ービュフェ、エコール・ド・パリ、そして現代アートへ
開催期間
2025年11月28日~2026年3月24日
開館時間
10:00~16:30
※3月からは10:00~17:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日
水曜日、木曜日 (祝・休日の場合は開館し金曜日を休館)
年末年始:12月24日~1月3日
入館料

大人:1500円、高・大学生:750円、中学生以下:無料、障害者手帳ご持参の方は半額、付き添い1名様無料
※この料金で全館をご覧いただけます。
※20名以上の団体は100円引き

公式サイト
https://www.buffet-museum.jp/
お問い合わせ

055-986-1300

Venue Information

会場
ベルナール・ビュフェ美術館
主催
ベルナール・ビュフェ美術館、静岡新聞社、静岡放送