これから開催

ダフィ・クーネ:ポスターを構築する

―形をつくる、版をつくる、表現をつくる―

Werkstattschau: Dafi Kühne(ダフィ・クーネ:ワークショップショー)
/Gewerbemuseum Winterthur, Switzerland(ヴィンタートゥール工芸博物館)/展覧会ポスター/2024

Kotzfrucht in der Zitrone(レモンの中に果物を吐き出す)/Kotzfrucht (Band), Glarus + Zitrone, Zurich, Switzerland(コァツフルト+レモン)/ライブポスター/2022

Buchdruckplakate?(ダフィ・クーネ展)/Museum für Druckkunst, Leipzig, Germany(ライプツィヒ印刷博物館)/展覧会ポスター/2023

100 Jahre Kulturgesellschaft Glarus(グラールス文化協会100周年)/Kulturgesellschaft, Glarus, Switzerland(グラールス文化協会)/周年ポスター/2020 Photography by Hanna Jaray

Photography by Peter Hauser

デジタル、AI隆盛の現代において、15世紀にグーテンベルクにより発明された活版印刷術という、アナログでシンプルな構造をした印刷方法は、デジタルへのカウンターとして、モノを作る人々の間ではここ数年、ポピュラーなポジションを占めつつあります。特に欧米諸国をはじめ日本でも、いまだ稼働している活版印刷機は数多く存在します。それらのほとんどは小規模ながら、活版印刷がいまでも多くの人々の心を動かしていることは間違いないようです。

しかしながら、その活版印刷を使って作る、日本のB全サイズに近い70 x 100cmや、スイス特有サイズの89.5 x 128cmといった、大判ポスターにこだわり続けるのは、世界広しといえど、スイスのダフィ・クーネしかいないのではないでしょうか。グラフィックデザイナーであると同時に活版印刷職人でもあるクーネは、スイスアルプスの麓にある自身のスタジオに、総重量40トンにもなる印刷機や活字のほか様々な設備を備え、それらを駆使して、文字通り手を使い、身体を使って、実に複雑で手間のかかる工程を経てポスターを作ります。金属活字、木活字、手彫りのリノリウム版といった古くからある素材や技術を使いながら、また時に自分で活字まで鋳造しながら、そこに新しいものも取り入れて進化させることで、クーネ独自の印刷の版を構築していきます。さらに、用紙にイメージを定着させる工程にもこだわり、既存の道具をそのまま使うにとどまらず、自分専用の道具を組み立てたり、印刷機に手を加えたりして、従来のものに現代の装置を融合させて、一枚一枚手作業でポスターを刷りあげます。

すなわち、ダフィ・クーネはデザインをする人であるだけではなく、そのデザインが印刷物として仕上がるまでの全工程を構築する設計者でもあるのです。「Constructing Posters=ポスターを構築する」と銘打った本展は、まさにこのアプローチを追いかけるものです。最終形のポスターはもちろん、その制作のプロセスを手わざによって構築するなかで生成された痕跡も展覧します。そこには匂いと感触と、重量感と軽やかさと、私たちの本来持つはずのさまざまな感覚に溢れた空間が出現します。クーネの作品作りをみていると、人の手による表現の可能性は無限大であると感じることができるのです。

Event Information

展覧会名
ダフィ・クーネ:ポスターを構築する
―形をつくる、版をつくる、表現をつくる―
開催期間
2026年7月14日~8月26日
開館時間
11:00~19:00
休館日
日曜日、祝日
入館料

無料

公式サイト
https://www.dnpfcp.jp/gallery/ggg/
お問い合わせ

03-3571-5206

Venue Information

会場
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
ギャラリートーク

日時:2026年7月14日 16:00~17:30
会場:DNP銀座ビル3F
スピーカー:ダフィ・クーネ
*参加申し込みはギャラリーwebサイトより

関連企画

●3館スタンプラリー
同時期開催の3つの活版印刷関連展覧会
・ggg「ダフィ・クーネ:ポスターを構築する」
・京都dddギャラリー「アラン・キッチング:活版印刷の生ける遺産」(8月28日~10月21日)
・市谷の杜 本と活字館「ワールドワイド活版印刷」(6月6日~10月25日)
上記3館にて、スタンプラリーを実施。
3か所すべてめぐってスタンプを集めた方に素敵なプレゼントを差し上げます。