これから開催

奈良県立民俗博物館 企画

吉野林業の世界

重要有形民俗文化財 ノコギリ
奈良県立民俗博物館蔵

重要有形民俗文化財 ヨキ
奈良県立民俗博物館蔵

重要有形民俗文化財 タルマル
奈良県立民俗博物館蔵

重要有形民俗文化財
挽物(ひきもの) 椀 (わん)
奈良県立民俗博物館蔵

重要有形民俗文化財 杓子(しゃくし)
奈良県立民俗博物館蔵

今回、彫刻家の安藤榮作氏の展覧会にあわせ、吉野林業用具と林産加工用具を通じて、「木」を利用した人間生活を伝える展示を試み、本展では、「吉野林業用具と林産加工用具」の一部を展示します。

この「吉野林業用具と林産加工用具」は、木を伐り倒すことなどに用いる林業用具616点、伐り出した木を加工する道具などの林産加工用具1,292点、あわせて1,908点からなり、2007年に重要有形民俗文化財の指定を受け、保護措置がはかられています。民俗文化財には制度上、国宝指定がなく、この重要有形民俗文化財は、国宝と同等の価値があります。奈良県には林業の道具がこれだけ多くそろっており、吉野林業の全体像を捉えることができると評価されました。これらの道具は同じように見えても、一点一点、用途にあわせて違っていたり、手作りで繊細に作られていたり、工夫が凝らされているところが見所です。

私たち人類は、近年は低価格を実現するために、道具を、規格を決めて、速い速度で大量生産によって作り出してきました。現在の大量消費生活のーつの帰結といえますが、それは、現代ではたまたま、平均的な形、あるいは一定の強度で作ったものが便利なことから享受されているにすぎません。決して、ほとんどが手作りでできている時代の道具が劣っているわけではないのです。道具はその時代の社会の求めに応じて作られ、生産・使用されてきたものでした。

吉野林業に着目する本展示を通じて、私たち人類が何を選択し、何を捨ててきたのか、その時代の中の生活の知恵を紹介します。

Event Information

展覧会名
奈良県立民俗博物館 企画
吉野林業の世界
開催期間
2025年9月13日~11月16日
開館時間
09:00~17:00
(入館は 16:30まで)
休館日
9月16日、9月22日、9月29日、10月6日、10月14日、10月20日
入館料

無料

公式サイト
https://www.pref.nara.jp/11842.htm
お問い合わせ

0742-23-3968