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暮らしの中に潜むアートを発見!身近な素材と手仕事から広がる【東京都美術館】
2025年8月15日
幕末土佐の天才絵師 絵金/サントリー美術館
《伊達競阿国戯場 累》二曲一隻 香南市赤岡町本町二区【通期展示】
サントリー美術館(六本木)にて、展覧会「幕末土佐の天才絵師 絵金」が開催中です。
東京の美術館では初となる絵金の大規模な回顧展。
絵金の類稀なる個性と魅力を代表作の数々で紹介します。
サントリー美術館「幕末土佐の天才絵師 絵金」展示風景
幕末の土佐(現:高知)で、地元の人たちの心に深く刻まれる絵を数多く生み出した絵金。
地元では「絵金さん」という愛称で広く知られています。
本展では、地元高知の神社や自治会などに分蔵され、なかなかまとめて目にする機会のない芝居絵屏風を一挙に展示!
中でも、絵金の基準作として名高い、香南市赤岡町の4つの地区が所蔵する芝居絵屏風を紹介します。
高知の夏祭りでは、絵金の芝居絵屏風を神社に飾る風習があります。
この風習がいつ始まったのかは定かではありませんが、安政5年(1858)の年記がある保存箱が確認されているといいます。
少なくとも、幕末頃から大いに流行していたようです。
(左)《船弁慶》二曲一隻/(右)《近江源氏先陣館 盛綱陣屋》二曲一隻 いずれも、高知市朝倉 倉・前田町内会【通期展示】
本展では、サントリー美術館の吹き抜けを使い、なんと高知の夏祭りを再現して紹介しています!
このような屏風を絵馬台(台提灯)に飾る昔ながらの夏祭りは現在、約10か所の神社で行われています。
しかし、氏子の高齢化や屏風の劣化などの理由により、その数は年々減少しているのが現状です。
サントリー美術館「幕末土佐の天才絵師 絵金」展示風景
また、高知の夏祭りのもうひとつの風物詩である絵馬提灯も展示!
行燈絵とも呼ばれる絵馬提灯は、毎年新調されたため、現存作は非常に少ないのだとか。
本展で紹介されている作品「釜淵双級巴(かまがふちふたつどもえ)」は、近年発見された作品です。
《釜淵双級巴》 アクトミュージアム
芝居絵屏風は、弟子たちによって描き続けられ、高知県内に約200点が現存しているといいます。
これらの芝居絵屛風が、まとまって見られる機会は、地元の高知でも珍しいことなのだとか。
それに加え、絵巻や掛軸、幟(のぼり)、絵馬提灯、下絵まで、絵金が描いた多岐にわたるジャンルを一堂に紹介する本展のような展覧会は、東京でも二度と開催されないかもしれません。
サントリー美術館「幕末土佐の天才絵師 絵金」展示風景
一度見たら絵金のとりこになってしまうかも!?
そんなエネルギーに満ちた展覧会「幕末土佐の天才絵師 絵金」を、ぜひお見逃しなく!
なお、本展は作品保護のため、会期中に展示替えがあります。
詳しい情報は、サントリー美術館公式サイトをご確認ください。