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揺籃期の学習院―四谷校地のころ―
幕末の京都に淵源を持ち、明治10年(1877)神田錦町の地に開校した学習院は、校地を虎ノ門、四谷区尾張町へと移転した後、現在の目白に校舎を構えました。令和4年春、学習院大学史料館では、明治23年から同41年に至る、四谷校地時代の学習院をテーマとした展覧会を開催いたします。
この頃は、学習院の歴史において“揺籃期”ともいえる時期にあたります。第4代院長三浦梧樓は、「学習院学則」を制定するなど新たな教育体制の改革を進めました。華族の地位本分に適した教育を施すため、また軍務に服する志操を養うため、道徳と武課(体育)を重視します。天皇の勅語などを集めた『教学聖訓』や、『学習院初学教本』など学習院独自の教科書が編纂され、日本初の「東洋諸国歴史(東洋史)」課目も設けられました。そして第7代院長近衞篤麿は、華族が従事すべき業務として、貴族院議員と武官のほかに外交官をあげ、その人材育成に力を尽くしていきます。
明治30年代には、校友会組織『学習院輔仁会』の活動が盛んになり、『学習院輔仁会雑誌』には、のちに雑誌『白樺』同人として活躍する志賀直哉・武者小路実篤・木下利玄・柳宗悦らの名も随所に見ることができます。
この展覧会では、当時の教科書や、志賀・武者小路・木下らが描いたデッサンなどの教育資料のほか、明宮嘉仁親王(のちの大正天皇)が学習院の初等学科時代に着用していた制服などを紹介いたします。
※今後の感染状況により、開催方法・開催日時が急遽変更になる場合がございます。ご来場の前には、当館のホームページ、ツイッターにて最新情報と【展覧会ご見学にあたってのお願いとご連絡】をご確認ください。
Event Information
- 展覧会名
- 揺籃期の学習院―四谷校地のころ―
- 開催期間
- 2022年3月28日~6月3日 終了しました
- 開館時間
- 12:00~15:00
- 休館日
- 土曜日, 日曜日, 祝日
- 入館料
入場無料
※なお、ご来場者数が多い場合には、展示室への入室をお待ちいただくことがあります。
- お問い合わせ
Venue Information
- 会場
- 学習院大学史料館
- 主催
- 学習院大学史料館