特別展「やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」/東京国立博物館

トーハクで「やまと絵」の魅力に迫る展覧会が今秋開催決定!【東京国立博物館】

2023年3月27日

特別展「やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」/東京国立博物館

2023年10月11日より、東京国立博物館にて日本美術の王道と呼ぶにふさわしい「やまと絵」を紹介する展覧会、特別展「やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」が開催されます。

本展では、教科書や美術全集などでおなじみの作品など約240件を展示。その7割が国宝、重要文化財と大変豪華な展覧会です。

ここでは、「やまと絵」の魅力を余すことなく紹介する特別展「やまと絵」の見どころを紹介していきます。

日本美術の王道「やまと絵」とは


重要文化財 浜松図屛風 室町時代・15~16世紀 東京国立博物館蔵

やまと絵は、平安時代前期に成立し、以後さまざまな変化を遂げながら描き継がれてきました。その概念は時代によって変化します。

優美、繊細といったイメージで語られることの多いやまと絵。やまと絵は、それぞれの時代の最先端のモードを貪欲に取り込み、人びとを驚かせ続けてきた、極めて開明的で野心的な主題でもありました。

伝統の継承、そして革新。常に新たな創造を志向する美的な営みこそが、やまと絵の本質と言うことができるでしょう。


重要文化財 紫式部日記絵巻断簡(部分) 鎌倉時代・13世紀 東京国立博物館蔵

この秋、トーハクで開催する特別展「やまと絵」では、王朝の美意識を受け継ぎながらも、常に革新的であり続けてきたやまと絵を、特に平安時代から室町時代の優品を精選し、紹介します。

「日本美術の教科書」と呼ぶにふさわしい、誰もが一度は見たことのある豪華な作品の数々により、やまと絵の歴史を総覧し、振り返ります。

教科書で一度は見たことのある「あの」作品が目白押し!

本展では、日本絵巻史上の最高傑作である「四大絵巻」や、歴史の教科書で見たことある人も多い国宝《伝源頼朝像》(京都・神護寺蔵)などやまと絵系肖像画の大作「神護寺三像(展示期間:10月24日(火)~11月5日(日))」が展示されます。

数ある絵巻作品の中でも、最高傑作として名高いのが平安時代末に制作された「四大絵巻」です。

四大絵巻に数えられる作品は、国宝《源氏物語絵巻》(愛知県・徳川美術館蔵、東京・五島美術館蔵)、国宝《信貴山縁起絵巻(しぎさんえんぎえまき)》(奈良県・朝護孫子寺蔵)、国宝《伴大納言絵巻》(東京・出光美術館蔵)、国宝《鳥獣戯画》(京都・高山寺蔵)の4作品です。

本展会期中の10月11日(水)~22日(日)までの期間は、30年ぶりに四大絵巻がトーハクに集結します。お見逃しなく!


国宝 平治物語絵巻 六波羅行幸巻(部分)鎌倉時代・13世紀 東京国立博物館蔵 展示期間:10月11日(水)~11月5日(日)

また、合戦絵巻の代表的名作として広く知られる国宝《平治物語絵巻 六波羅行幸巻》も展示。

本作は平安時代末に起こった平治の乱に取材した絵巻です。本展では、静嘉堂文庫美術館が所蔵する「信西巻(しんぜいのまき)」と、トーハクが所蔵する「六波羅合戦巻断簡」も同一期間(10月11日(水)~11月5日(日))に展示します。

南北朝・室町時代の「やまと絵」も紹介

南北朝・室町時代には、水墨画に対抗するかのように、色彩豊かで華やかな画面を持つやまと絵が多く制作されました。

そんなやまと絵が成熟期を迎えた時期の作品も紹介します。


重要文化財 砧蒔絵硯箱 室町時代・15世紀 東京国立博物館蔵

また、絵画のみならず、書跡や工芸作品など、やまと絵の美意識を支えた同時代の作品も多く展示します。これらの多様なジャンルからやまと絵の魅力に迫ります。

 

平安時代から室町時代の優品から「やまと絵」の魅力に迫る特別展「やまと絵 ―受け継がれる王朝の美―」。

教科書や美術全集で一度は見たことのある作品が、トーハクに集結します!この秋、注目の展覧会の一つです。

続報もお見逃しなく!

Exhibition Information

展覧会名
特別展「やまと絵 -受け継がれる王朝の美-」
開催期間
2023年10月11日~12月3日 終了しました
会場
東京国立博物館 平成館
公式サイト
https://yamatoe2023.jp/
注意事項

※会期中、一部作品の展示替えおよび巻替えがあります。
※本展は土・日・祝日のみ事前予約制(日時指定)です。招待券をお持ちの方も、土・日・祝日の来場時は事前予約が必須です。