江戸東京博物館コレクション~江戸東京のまちづくり~/江戸東京たてもの園

江戸から東京へ。まちづくりの歴史をひも解く展覧会【江戸東京たてもの園】

2023年9月28日

特別展「江戸東京博物館コレクション〜江戸東京のまちづくり〜」/江戸東京たてもの園

1993年3月28日の開館以来、江戸から東京の歴史を豊富な資料と模型を用いて紹介する博物館として親しまれている東京都江戸東京博物館。

同館は現在、大規模な改修工事実施のため、長期間の休館となっています。

江戸東京博物館の分館として同時に開園した江戸東京たてもの園は、都内に現存した歴史的建造物を移築復元して公開するほか、展示室内では建築や多摩の歴史など、さまざまなテーマの特別展を開催しています。

江戸東京たてもの園では現在、長期休館中の江戸東京博物館の常設展をコンパクトにまとめた特別展「江戸東京博物館コレクション」が、開催中です。

今回は、江戸東京博物館の常設展の中からまちづくりを紹介するコーナーを取り上げ、そこで展示されていた資料や模型などを用いて江戸から近現代の東京のまちの変遷を紹介します。

江戸から東京へ「まちづくり」の歴史をひも解く展示

日本の首都機能が集まる都市・東京。総人口数は約1400万人(2023年8月現在)で、なんとアメリカ・ニューヨークを抜く世界一の人口を誇ります。

そんな世界一の人口を誇る都市・東京は、一体どのようにして発展したのでしょうか。

本展では、江戸から東京までの「まちづくり」の歴史を、5つの歴史に分け、各時代に起きた災害や人災をピックアップして紹介。

現在もスクラップ・アンド・ビルドを続けながら変化を続ける東京の「まちづくり」の歴史をひも解きます。

「江戸東京のまちづくり」の見どころ

特別展「江戸東京博物館コレクション~江戸東京のまちづくり~」では、第1章から第5章に分けて、住みよいまちづくりの歴史を紹介します。

ここでは、本展の見どころ展示内容を紹介していきます。

江戸と火事は切っても切れない関係?


《江戸火事図巻》田代幸春/画 1814年(文化11)2月 東京都江戸東京博物館蔵

こちらは、江戸の大半を焼き尽くした火事「明暦の大火」のようすを描いた《江戸火事図巻》です。

明暦の大火とは、1657年(明暦3)1月18日以降に本郷丸山本妙寺、小石川新鷹匠町大番与力衆の宿所、麹町五丁目町家の3か所でたて続けに起きた火事の総称です。

江戸城本丸をはじめ、江戸市中を焼き尽くした大災害として知られる明暦の大火。この災害は江戸改造のきっかけとなりました。

この汽車、海の上を走っている!


《東京高輪海岸蒸気車鉄道の図》歌川広重(3代)/画 1871年(明治4)東京都江戸東京博物館蔵

近代的な都市計画が本格化した明治時代。その近代国家を象徴するのが鉄道です。

1872年(明治5)、新橋から横浜間で開業した日本初の鉄道を描いた本作。

汽車が走っているところに注目してみると、海の上を走っていますね!

高輪付近では、海に築かれた堤防の上に線路を敷き、汽車を走らせていました。

当時は土地に対する所有権がすでに確立していたのだそう。

そのため、いくら国とは言えども強制的に用地買収できずに、仕方なく堤防に線路を敷いて海の上を走らせたと言います。

日本初のエレベーターを備えた高層展望台塔でした

1890年(明治23)に開業した、れんが造の高層展望台塔「凌雲閣(りょううんかく)」。

日本初のエレベーターを備えた12階建ての塔は「浅草十二階」の名でも親しまれ、当時の浅草の新たなランドマークでした。

今から100年前の1923年(大正12)の関東大震災で倒壊し、残念ながらその姿は残っていません。

今ももし残っていたら、凌雲閣、東京タワー、東京スカイツリーと三世代にわたる東京の高層建築の歴史を追うことができたかもしれませんね。

災害に強い集合住宅


同潤会江戸川アパートメント 模型 江戸東京博物館蔵

関東大震災後、財団法人同潤会(1924-41)によって地震や火災に強い、鉄筋コンクリート造の集合住宅が多く建設されました。

ライフラインと当時珍しかった水洗トイレの導入、また地域住民が集える場所の確保など、高く評価されています。

本展では、同潤会アパートの歴史も紹介しています。

 

世界一の人口を誇る東京。

その歴史をひも解いてみると、さまざまな障害を乗り越えて発展してきたことが分かります。

特別展「江戸東京博物館コレクション~江戸東京のまちづくり~」を観た後は、江戸東京たてもの園の野外常設展示で、復元建造物も鑑賞してみては?

より、江戸や東京について学べますよ。

Exhibition Information