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2024年11月1日
本から飛び出せ!のりものたち/東洋文庫ミュージアム
現代の私たちの生活に欠かせない移動・輸送の手段である鉄道。日本の鉄道は2022年に開業150周年を迎えました。
鉄道開業150周年を記念し、東洋文庫ミュージアムでは「本から飛び出せ!のりものたち」展が開催中です。
本展では、東洋文庫が所蔵する貴重な歴史資料の中から乗り物が描かれた資料を展示。鉄道が誕生する以前の移動・輸送手段だった馬や船のほか、空想上の乗り物など、古今東西のさまざまな乗り物を紹介します。
1863年6月、日米の国交開始を交渉するためにペリー率いるアメリカ艦隊が浦賀に来航しました。教科書でもおなじみの歴史的事件「黒船来航」ですね。
このとき、ペリーたちは大統領から将軍に宛てたさまざまな献上品を持参していました。
ペリー提督日本遠征記 フランシス・L・ホークス編 1856年 ワシントン刊
本書は、アメリカ政府から日本訪問の記録の編さんと監修を任されていたペリーが、公文書や自身と乗組員の日誌、報告などをもとに、フランシス・L・ホークスという人物に編集させたものです。
展示では、献上品のひとつである蒸気機関車の模型を横浜で陸揚げしたようすを描いた挿絵を紹介。この模型は横浜で運転されたのだそう。模型を見た当時の日本人が「鉄道とはどのようなものか」を知るきっかけとなりました。
1863年のイギリスで、世界初の地下鉄「メトロポリタン鉄道」が登場します。
メトロポリタン地下鉄の建設 イラストレイテッド・ロンドン・ニュース 1861年 ロンドン刊
本書はメトロポリタン鉄道を建設するようすを伝える資料です。現在、私たちが地下鉄のことを「メトロ」と呼ぶのは、メトロポリタン鉄道の「メトロ」が由来なのだそう!
今では見慣れた地下鉄の光景ですが、当時の人びとは地下の暗いトンネルを通り抜けた蒸気機関車が、プラットホームへやって来る光景にびっくりしたことでしょう。
そんな世界で初めて地下鉄が造られた記録も、本展で観ることができますよ。
アジア全域の歴史と文化に関する東洋学の専門図書館・研究所である東洋文庫。数ある貴重な歴史資料の中でも、代表的な所蔵品「聖書」も展示されています。
聖書 1686年 ニュルンベルク刊
本書は、宗教改革の立役者であるマルティン・ルターが、旧約聖書と新約聖書をドイツ語に訳し、一冊にまとめた絵入りの聖書です。その大きさは約47cm×31cmとかなり大判。重厚感のある装丁も展示室内で際立っています。
本展では、旧約聖書の『創世記』の「ノア方舟」の物語を紹介。方舟の設計や大きさといった詳細な記述を展示しています。
ちなみに、1階「オリエントホール」に設置されているデジタルアーカイブで、本書の中身をじっくりと観ることができますよ。
鉄道が誕生する前、人びとは馬や船を移動の手段としていました。本展では、鉄道誕生以前に人びとが使っていた乗り物についても紹介しています。
人間にとって「良き友」と表現されるほど、陸上交通の要として重宝された馬。日本にいつから馬がいたのか、正確には分かっていませんが、文献上に馬が登場するのは3世紀ごろからだといいます。
延享来朝記 写本 18世紀(江戸中期)頃
「延享来朝記(えんきょうらいちょうき)」は、駆ける馬の上で演じる曲芸である曲馬(きょくば)の指南書です。
駆けている馬の上に立っている馬上才(ばじょうさい)は、和式曲馬に影響を与えた朝鮮通信使です。とても人間業とは思えない本書に載った業は、京都・藤森神社の駈馬(かけうま)神事などに名残をみることができるそうです。
中国のジャンク船 アイボン・A・ドネリー 1924年 上海刊
船も人類最古の乗り物といわれています。こちらのカラフルな図版は、中国のジャンク船を描いたもの。
ジャンク船とは、中国で古くから用いられた木造帆船の総称です。船体内部がいくつにも区画され、一部が浸水しても航行できるのが特徴とされています。
展示室の一角に、こちらのジャンク船の模型が展示されていますよ。この模型は同館のスタッフが制作したとのこと!
さりげなく展示されているので、よーく探してみてください。模型では図版ではわかりづらい、細かな船の造りも観ることができますよ◎
古今東西の本の中に登場する「乗り物」を紹介する本展。身近な乗り物から伝説上のものまで、ユニークな解説とともに紹介されていました。
中庭「シーボルト・ガルデン」
併設レストラン「オリエント・カフェ」では、本展コラボメニュー「仔羊のオーブン焼き(税込2,980円)」が販売されています。
シーボルト・ガルデンを一望できるテラス席で、コラボメニューを楽しみながら展示の余韻に浸ってみては?
ミュージアムショップ「マルコ・ポーロ」
営業時間:10:00~17:00
レストラン「オリエント・カフェ」
営業時間:11:30~21:00
ご予約の際はレストランへ直接お電話ください(03-3942-0400)