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特別展 国宝・燕子花図屏風

―光琳の生きた時代 1558-1716―

国宝 燕子花図屏風 尾形光琳筆 
日本・江戸時代 18世紀
根津美術館蔵

両帝図屏風 狩野探幽筆
日本・江戸時代 寛文元年(1661)
根津美術館蔵

四季草花図屏風(右隻) 喜多川相説筆
日本・江戸時代 17世紀
根津美術館蔵

伊勢参宮道中図屏風(右隻)
日本・江戸時代 17~18世紀
根津美術館蔵

大津絵貼交屏風
日本・江戸時代 18世紀 
根津美術館蔵

尾形光琳(1658-1716)といえば、町人が担い手となって花開いた元禄(1688-1704)文化の立役者のイメージがあるでしょう。そして、そのイメージの中心に位置するのが、光琳40歳代半ばの代表作「燕子花図屏風」です。しかし、視点をより高い位置において見ると、その前半生は、宮廷や幕府によって主導された近世前期の文化芸術のただ中にあり、また後半生は、円山応挙や伊藤若冲など民間出身の個性派が活躍した18世紀後半の京都画壇を準備したと見ることもできます。

本展は、「燕子花図屏風」を中心に、光琳がこの世に生きた期間に制作された作品で構成するものです。始まりは、幕府御用絵師・狩野探幽の「両帝図屏風」(1661年)や、宮廷絵所への復帰を果たした土佐光起の「源氏物語図」など伝統的な画派の作品。また、江戸初期の上層町衆の美意識を伝える父・宗謙の和歌巻や、琳派の礎を築いた俵屋宗達の後継者である喜多川相説の清新な草花図を経て、光琳の金屏風の数々をご覧いただきます。さらに、弟・乾山の陶芸作品への絵付けを契機として光琳の弟子となり、写実性と装飾性を兼ね備えた画家・渡辺始興や、1714年に制作された、まるで室町時代の詩画軸のような作品(「物外和尚送別図」)などによって、この時期の美術が内包する様々な可能性を紹介します。
そして最後は、元禄年間の京都からのお伊勢参りの様子を描いた「伊勢参宮道中図屏風」を展示、時代の息吹を感じていただきます。

約60年の美術の歴史を切り取って、その多彩で魅力的な様相を紹介します。

Event Information

展覧会名
特別展 国宝・燕子花図屏風
―光琳の生きた時代 1558-1716―
開催期間
2023年4月15日~5月14日 終了しました
開館時間
10:00~17:00
※5月9日から5月14日は19:00まで開館
※いずれも、入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日 ※ただし、5月1日は開館
入館料

オンライン日時指定予約制

一般1,500円(1,300円)、学生1,200円(1,000円)

※( )内は障害者手帳提示者および同伴者1名の料金。中学生以下は無料

公式サイト
https://www.nezu-muse.or.jp/
お問い合わせ

03-3400-2536

Venue Information

会場
根津美術館 展示室1・2
主催
根津美術館