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栃木市立美術館企画展 これだけは見ておきたい 日本洋画の歩み

岸田劉生《村娘之図》1919年 木炭・パステル・水彩・紙 笠間日動美術館蔵

高橋由一《鮭図》1879-80年 油彩・板 笠間日動美術館蔵

幕末から明治にかけて、西洋から入ってきた絵画は日本の美術に大きな変化をもたらしました。紙や絹を用い、墨と繊細な色彩による情感豊かな絵画に親しんできた当時の日本人にとって、西洋画法は実物と見まがうばかりの再現描写を可能とする驚異の技術でした。なんとしてもその技術を日本にも取り入れたいと、高橋由一たち初期の洋画家たちは苦心してその画法を学んだのです。

明治時代には、西洋に留学する画家も多くなります。黒田清輝らは、印象派の画風を取り入れたアカデミズム絵画を学びました。帰国後は東京美術学校(現在の東京藝術大学美術学部)で後進を指導、日本の洋画教育に大きな影響を与えました。

大正時代には最新の西洋の動向も次々に伝えられるようになります。キュビスムやフォーヴィスムといった当時の前衛的な傾向を示す画家の一方で、ルネサンス絵画などの影響を受けて写実を極めようとする者、自らの個性に従い、独創的な作風を築く画家も現われました。

太平洋戦争後、前衛的な美術表現が増す中でも、絵画はその豊かな表現を広げています。この展覧会では、初期から現代まで、日本洋画の歩みを代表的な画家の作品約60点で紹介します。江戸時代にひとつの完成の域に達していた日本の美術は、西洋の美術と出会って大きく展開しました。そこにはある完成した文化の、異なる文化とのダイナミックな出会いの歴史が見られることでしょう。

Event Information

展覧会名
栃木市立美術館企画展 これだけは見ておきたい 日本洋画の歩み
開催期間
2023年7月8日~9月24日 終了しました
開館時間
09:30~17:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日 (祝日の場合は開館)、7月18日、9月19日
入館料

一般/大・高生 800(640)円/中学生以下無料
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介助者1名は無料
*( )内は20名以上の団体料金

公式サイト
https://www.city.tochigi.lg.jp/site/museum-tcam/
お問い合わせ

0282-25-5300

Venue Information

会場
栃木市立美術館
主催
栃木市教育委員会、栃木市立美術館