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版画の青春 小野忠重と版画運動

―激動の1930-40年代を版画に刻んだ若者たち―

小野忠重《ジャズを廻る人々》1934、木版、町田市立国際版画美術館蔵

水船六洲《樹》1933、木版、小野忠重版画館蔵

武藤六郎《東京駅》1932、木版、町田市立国際版画美術館蔵

藤牧義夫《ENOKEN之図》1934、町田市立国際版画美術館蔵

畑野織蔵《緑の風景》1949、木版、小野忠重版画館蔵

昭和初期にあたる1930年代の東京は関東大震災から復興し、新しい景観と映画やカフェなどの娯楽文化が流行する近代都市へと変貌を遂げています。その一方で、この年代は経済や文化面などへの国家の統制が強化され、戦時体制へと歩みが進んだ時代でした。

こうした時代に、1932年(昭和7)、小野忠重(おのただしげ・1909-1990)や武藤六郎(むとうろくろう・1907-1995)ら20代はじめの青年たちが「新版画集団」を結成し、「版画の大衆化」を掲げて版画運動を開始します。この後グループは、活動の中で、現代版画には絵画的充実が必要だと実感し、1936年(昭和11)に一旦解散、小野や清水正博(しみずまさひろ・1914-2011)らメンバーの一部が1937年(昭和12)に「造型版画協会」を結成して版画運動を継続・発展させました。

本展覧会では、「新版画集団」と「造型版画協会」のリーダーであった小野忠重の旧蔵品を中心とした約300点の作品によって、これらのグループによる版画運動の諸相を探ります。また、激動の1930-40年代という時代に版画に熱中した青年たちが、如何にこの時代を超えようとしたかを考えます。本展は、明治の終わりに登場し、まだ30年にも満たなかった創作版画の、いわば「青春期」を振り返る機会にもなるでしょう。

※会期中4月23日(火)から約10点を展示替えします

Event Information

展覧会名
版画の青春 小野忠重と版画運動
―激動の1930-40年代を版画に刻んだ若者たち―
開催期間
2024年3月16日~5月19日 終了しました
開館時間
10:00~17:00
土日祝:10:00~17:30(最終入場は閉館30分前)
休館日
月曜日 (ただし、4月29日、5月6日は開館、翌4月30日、5月7日は休館)
入館料

一般900円(700)、大・高生450円(350)、中学生以下無料
※( )は20名以上の団体料金
※3月16日(展覧会初日)と、4月19日(開館記念日)は無料
3月27日、4月24日はシルバーデー(毎月第4水曜日は65歳以上の方無料)
※身体障がい者手帳、愛の手帳(療育手帳)または精神障がい者保健福祉手帳をご提示の方と付き添いの方1名は半額
割引:リピーター割引、ウェブクーポン割引ほか各種割引を実施(詳細は町田市立国際版画美術館公式HPに掲載)

公式サイト
https://hanga-museum.jp/
お問い合わせ

042-726-2771

Venue Information

会場
町田市立国際版画美術館
主催
町田市立国際版画美術館