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ル・コルビュジエ―諸芸術の綜合 1930-1965

ル・コルビュジエ 
《マッチ箱と二人の女》
1933年、森稔コレクション蔵

ル・コルビュジエ 
《レア》
1931年、大成建設株式会社蔵

ロンシャンの礼拝堂(フランス、ロンシャン)1950年-55年 南西からの眺め
建築:ル・コルビュジエ、撮影:下田泰也、2016年

ル・コルビュジエ 
《牡牛XVIII》 
1959年、大成建設株式会社蔵

ル・コルビュジエ 
《牡牛》 
1963年、ル・コルビュジエ財団(パリ)蔵

建築家ル・コルビュジエ(1887‒1965)は活動の後半期において、建築の指揮のもとで絵画や彫刻をつなぐ試みを「諸芸術の綜合」と言い表しました。そしてそれ以上に、「諸芸術の綜合」とは統一、調和、普遍的法則の理想主義に導かれた彼の芸術観全体を示すスローガンでもありました。

ル・コルビュジエは近代建築の巨匠として世界的に知られていますが、視覚芸術の他分野においても革新をもたらしました。彼は生まれ育ったスイスのラ・ショー=ド=フォンの美術学校在学時より画才の頭角を現し、1918年から約10年間は画家のアメデ・オザンファンと創始した「構築と総合」の芸術である「ピュ
リスム」運動のもと絵を描きました。1930年以降は、午前中は絵画に時間を費やし、午後は建築の仕事をしたといいます。本展は1930年代以降に彼が手がけた絵画、彫刻、素描、タペストリーを展示し、さらに彼が求め続けた新しい技術の芸術的利用にもスポットをあてます。

建築では、ロンシャンの礼拝堂、無限成長博物館構想、チャンディガールの都市計画、1958年ブリュッセル万国博覧会フィリップス館をとりあげます。後期の建築作品も併せて紹介することで、はるかに伝統的な枠組みを超え、モダニズムの領域をも拡張したル・コルビュジエの円熟期の芸術観を明らかにします。

ル・コルビュジエは二度の世界大戦の非情を経験しました。揺れ動く時代から戦後の変遷の中で制作された、楽観的で歓喜に満ちたこれらの作品は、「住宅は住む機械」という彼のよく知られた言葉に集約される機能主義者のイメージを超えた、あらたな像を結びます。また、フェルナン・レジェ(1881-1955)、ジャン(ハンス)・アルプ(1886-1966)、カンディンスキー(1866-1944)といった同時代に活躍した先駆的な芸術家たちの作品を対峙させることで、当時の芸術潮流における彼の立ち位置も浮かび上がらせます。

展覧会は4章で構成し、国内外から借用した作品約90点(絵画、彫刻、素描、タペストリー、図面、模型、ルシアン・エルヴェの写真作品)他写真資料をご覧いただきます。ゲスト・キュレイターにドイツの美術史家ロバート・ヴォイチュツケ氏を迎え、20世紀の革新的頭脳の創造の源泉に迫ります。

本展はル・コルビュジエ財団の協力のもと開催されます。

Event Information

展覧会名
ル・コルビュジエ―諸芸術の綜合 1930-1965
開催期間
2025年1月11日~3月23日
開館時間
10:00~18:00
(入館は17:30まで)
※2月7日(金)、3月7日(金)、14日(金)、21日(金)、22日(土)は夜間開館を実施。(20:00まで開館/入館は19:30まで)
休館日
水曜日 (ただし3月19日(水)は開館)
入館料

一般:1,200円/65歳以上:1,100円/大学生・高校生:700円/中学生以下:無料
※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
土・日・祝日は日時指定予約をお願いします(平日は予約不要)。当日空きがあればご入館いただけます。混雑状況により入館方法が変更になる場合がございます。最新情報はパナソニック汐留美術館ウェブサイトをご覧ください

公式サイト
https://panasonic.co.jp/ew/museum/
お問い合わせ

050-5541-8600

Venue Information

会場
パナソニック汐留美術館
主催
パナソニック汐留美術館、朝日新聞社