これから開催

企画展示 「時代を映す錦絵ー浮世絵師が描いた幕末・明治ー」

源頼光公館土蜘作妖怪図 歌川国芳画 天保14年(1843)国立歴史民俗博物館蔵

麻疹退治 歌川芳藤画 文久2年(1862)7月 国立歴史民俗博物館蔵

延寿安穏之見酔 文久3年(1863)国立歴史民俗博物館蔵

東京名所三十六戯撰 開運はし 昇斎一景画 明治5年(1872)6月 国立歴史民俗博物館蔵

古今珍物集覧 二代歌川国輝画 明治5年(1872)3月 国立歴史民俗博物館蔵

江戸時代後期に成立した多色摺浮世絵版画である錦絵は、役者絵や美人画、名所絵などで高度な表現を成し遂げ、日本美術を代表するものとして世界的に認知されています。一方、錦絵は江戸市中に無数に存在する絵双紙屋を通して販売されるという流通形態も与って、世の中の出来事や流行を伝えるメディアとしての役割も果たしました。

このメディアとしての性格は江戸時代末期に急速に強まっていきます。とくに天保の改革を機に風刺画のジャンルが成立してからは、世相を題材とした錦絵の中には、役者絵や美人画など既成のジャンルをしのぐヒット作も出てきます。

本展では、江戸時代末期から明治初期にかけての、戊辰戦争などの戦争や動乱、大地震、疫病の流行、多くの人々を集めた寺社の開帳や見世物、あるいは人々を熱狂させた流行現象など、激動する時代の諸相を描いた錦絵を、その歴史資料的側面に光を当てて展示します。

江戸時代中・後期に行われた出版統制令は、幕府や大名家に関する話題や政治的出来事を主題にしたものを出版することを禁じていたので、規制をかいくぐるための表現も多彩に発展します。世相を題材とした錦絵を時代順や画題ごとに展示するだけでなく、既存の画題を隠れ蓑としながら、いかに人々に情報を伝えたのかについても紹介します。

Event Information

展覧会名
企画展示 「時代を映す錦絵ー浮世絵師が描いた幕末・明治ー」
開催期間
2025年3月25日~5月6日
入館料

一般1000円(800円)/大学生500円(400円)
※( )は20名以上の団体料金です。
※総合展示も合わせてご覧になれます。
※高校生以下は入館無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
(専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様です)
※障がい者手帳等保持者は手帳等提示により、介助者と共に入館が無料です。
※半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑にご入場できます。
また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。

公式サイト
https://www.rekihaku.ac.jp
お問い合わせ

050-5541-8600(ハローダイヤル)

Venue Information

会場
国立歴史民俗博物館 企画展示室A・B
主催
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館