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企画展「船大工の仕事2 -ベカブネをつくる-」

企画展チラシ画像
「大森 海苔のふるさと館」提供

企画展展示風景
「大森 海苔のふるさと館」提供

大田区の大森・糀谷では江戸時代中期から、羽田は明治時代から海苔養殖が行われていました。作業にはベカブネ(またはテンマ)と呼ばれる小舟を使用し、漁場の拡大と共に大型の海苔船が利用されるようになりました。これらの船を建造したのは船大工であり、昭和30年代に大森には7軒、糀谷には1軒、羽田には9軒の船大工(造船所)がありました。

海苔養殖に欠かせないベカブネは木造で、船底となるシキ(敷)と、船縁を構成するカジキとタナを組み立てて作られます。船の建造には、用材の木を切るための鋸類、木を削る鉋類、舟釘やそれを打つ穴を開けるためのツバノミなど、用途によってさまざまな大きさと形の道具を使いました。特に、海水が漏れず軽く丈夫な造りに仕上げるためには、これらの道具を使い分ける熟練の技と工夫が求められました。船底のシキを作るだけでも20以上の工程があり、その技術の高さがうかがえます。

本展では、大田区立郷土博物館の特別展「大田区の船大工」(平成8年度)に展示するため、大森の平野造船がベカブネを建造した際に記録した写真と、平野造船が実際に使用した道具類を中心に展示します。展示を通して、大田区の海苔養殖を支えていた船大工の造船技術をご覧ください。

Event Information

展覧会名
企画展「船大工の仕事2 -ベカブネをつくる-」
開催期間
2025年4月22日~8月17日
開館時間
09:00~17:00
(6月から8月は19:00まで)
休館日
5月19日、6月16日、7月22日
入館料

無料

公式サイト
https://www.norimuseum.com/
お問い合わせ

03-5471-0333