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浜口陽三、ブルーノ・マトン展 ― ひとつ先の扉

浜口陽三 Yozo Hamaguchi《 2 匹の蝶 》 1977年頃
メゾチント、紙 15.5×15.4cm

ブルーノ・マトン Bruno Mathon《 チェスクラブ 「 隠された音叉」より 》 1994年
アクアチント、紙 25.0 ×24.8cm

ブルーノ・マトン Bruno Mathon《「 Composition」より》 2011 年
エッチング+彩色、紙 10.5 ×16.6cm

ブルーノ・マトン Bruno Mathon《 無題 》 2004 ~ 2005 年
エッチング、紙 9.5 ×14.4 ㎝

ブルーノ・マトン Bruno Mathon《 無題 》 2004 ~ 2005 年
エッチング、紙 9.7 ×14.3 ㎝

浜口陽三(1909~2000)は、フランスで新しい銅版画技術を開拓し、20世紀後半を代表する銅版画家として活躍しました。作品には柔らかな空間が広がり、永遠の時間が流れているかのようです。本展ではその浜口作品と共に、日本の芸術・文化に親しんだフランスの画家の一人、ブルーノ・マトン(1938~2020)の銅版画を紹介します。

ブルーノはパリの映画学校を卒業後、短編映画を手がけましたが、より直接的に表現を追い求める決意をして銅版画を学びます。その後、版画や油彩画、アクリル画などを発表しながら、美術評論を続け、短編小説も出版しました。90年代以降は日本を度々訪れ、「手に思考が宿る」日本の工芸に、西洋の芸術にはない可能性を見出しています。彼は、銅版画のプロセス自体が芸術であると捉え、知的な表現を試みました。例えば「隠された音叉」シリーズでは、作家の問いかけやまなざしが、作品に柔らかに刷り込まれています。物静かで饒舌、繊細でユーモアのある作家の内面も一つの要素となり、銅版画と鑑賞者に対話が生まれます。

シンプルに見える線のシリーズは、イメージを超える新しい次元を求めて思索した時期の作品です。見る人の想像をくすぐり、心を象ります。展示にあたり、詩人の大岡亜紀氏、谷川俊太郎氏に、作品から浮かぶ言葉を書いていただきました。ご自身のイメージと合せて心と遊ぶ、参加型の展示をいたします。

銅版画には、油彩画や水墨画とは異なる表現の深さがあります。二人の作品はベクトルが違うものの、静かな引き潮のように、私たちの中にある感覚を遠くへと導き、星の光のように、その先の世界を照らします。浜口作品約20点、ブルーノ作品約50点の構成です。

Event Information

展覧会名
浜口陽三、ブルーノ・マトン展 ― ひとつ先の扉
開催期間
2022年1月15日~5月8日 終了しました
開館時間
11:00~17:00
土日祝は10:00~
(最終入館16:30)
※ナイトミュージアムを再開します。
~5/8の期間は、特別に毎週金曜日を20:00まで開館(最終入館19:30)し、カフェもご利用いただけます。
【開催日】 ※5月8日までの期間、毎週金曜日
3/25、4/1、4/8、4/15、4/22、4/29、5/6
入館料

大人 600円 大学、高校生 400円 中学生以下 無料

公式サイト
https://www.yamasa.com/musee/
お問い合わせ

03-3665-0251

Venue Information

会場
ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
主催
ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション