これから開催

移転開館5周年記念

ルーシー・リー展 ―東西をつなぐ優美のうつわ―

ルーシー・リー
《 カップ》 1926年頃
個人蔵 撮影:野村知也

ルーシー・リー
《 ピンク象嵌小鉢》 1975-79年頃
国立工芸館蔵
撮影:アローアートワークス

ルーシー・リー
《 ブロンズ釉花器》1980年頃
井内コレクション(国立工芸館寄託)
撮影:品野 塁

ルーシー・リー
《 スパイラル文花瓶》1980年頃
国立工芸館蔵
撮影:エス・アンド・ティ フォト

本展は、20世紀を代表するイギリスの陶芸家ルーシー・リー(1902-1995)の作品を国立工芸館に寄託された井内コレクションを中心に紹介します。

オーストリア・ウィーンで生まれたルーシー・リーは、ウィーン工業美術学校で轆轤(ろくろ)に出合い魅了され、陶芸の道へと進みます。作家としての地位を確立しながらも、1938年に亡命を余儀なくされると、作陶の場をイギリス・ロンドンへ移します。ウィーン、ロンドン、当時の美術のエッセンスを吸収し昇華した彼女の作品の魅力。それは、しなやかながらも芯を感じる優美な形、色彩、といえるでしょう。

私たちを魅了してやまないリーの作品、その造形の源泉は何であったのか。本展では彼女が出会った人、もの、場所、そして時代背景を交えながらその作品を紐解きます。ウィーンで出会ったヨーゼフ・ホフマンやロンドン時代のバーナード・リーチ、ハンス・コパー。制作初期から円熟期まで、彼女と交流のあった作家たちの作品もあわせて展示することで、その造形の根源へと迫ります。

また、これまでリーチとの関わりの中で捉えられてきた日本を中心とした東洋のやきものとの関係性も見直します。東洋のやきものへの関心が高まっていた20世紀初頭、リーチを筆頭にイギリスの作家たちは日本や中国のやきものに大きな影響を受け制作していました。
その中心地となり土壌が形成されたイギリスで、彼女が、何をみて学び、受け入れたのか。洗練された佇まいの作品の内にある東西をまたぐ複層的な造形を知ることで、作品に表された彼女の信念と凛とした姿が浮かび上がることとなるでしょう。

Event Information

展覧会名
移転開館5周年記念
ルーシー・リー展 ―東西をつなぐ優美のうつわ―
開催期間
2025年9月9日~11月24日
開館時間
09:30~17:30
(入館は閉館の30分前まで)
休館日
月曜日 (ただし9月15日、10月13日、11月3日、24日は開館)、9月16日、10月14日、11月4日)
入館料

一般 1,200(1,000)円 大学生 800(700)円 高校生 500(300)円
※( )内は20名以上の団体料金および割引料金
※中学生以下、障害者手帳をご提示の方とその付添者(1名)は無料
※いしかわ文化の日(10/19)および文化の日(11/3)は割引料金
※3展覧会相互割引「北斎・広重 大浮世絵展」(石川県立美術館)、「ミニチュアドールハウスの世界展」(金沢21世紀美術館)の半券をお持ちの方は割引料金

公式サイト
https://www.momat.go.jp/craft-museum/
お問い合わせ

050-5541-8600(ハローダイヤル)

Venue Information

会場
国立工芸館
主催
国立工芸館、北陸中日新聞