これから開催
拡⼤するシュルレアリスム
視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ
1924年にアンドレ・ブルトンが定義づけた動向であるシュルレアリスム(超現実主義)は、無意識や夢に着⽬した、フロイトの精神分析学に影響を受けて発⽣しました。当初は⽂学における傾向として起こったものですが、徐々にその影響は拡⼤し、オブジェや絵画、写真・映像といった視覚芸術をはじめ、広告やファッション、インテリアへと幅広い展開をみせました。
ブルトンの定義によれば、シュルレアリスムとは「これまで無視されてきたような種々の連想における⾼次のリアリティと、夢の全能性への信頼に基づく」ものだといいます。幻想的雰囲気、⽇常的事物を覆う不穏な空気、オートマティスムによる表現など、シュルレアリスムにおける表現の形態に⼀定の傾向を⾒出すことも可能ですが、シュルレアリスムとは表現の様式をいうものではなく、前述の「⾼次のリアリティと、夢の全能性」への信頼に基づいた、あらゆる創造⾏為をさすものでしょう。 こうした独⾃の世界観に裏打ちされたシュルレアリスムは、芸術的⾰命をもたらしましたが、共産主義やアナーキズムなど、政治的要素をも内包するものでした。その⼀⽅で、広告やファッション、インテリアなど⽇常に密接した場⾯にも拡がりをみせ、社会に対して政治、⽇常の両⾯からアプローチしたといえます。
シュルレアリスムが芸術のみならず社会全体に影響をもたらしたことは、今⽇においてもなお特筆に値するものと考えます。シュルレアリスムの発⽣から約100年を経た今、本展覧会は⽇本国内に所蔵されている多様なジャンルの優品を⼀堂に会し、シュルレアリスムの本質に迫ろうというものです。圧倒的存在感をもって視覚芸術、ひいては社会全体へと拡⼤したシュルレアリスムを、表現の媒体をキーワードとして解体し、シュルレアリスム像の再構築をめざします。
前期:12月13日(土)– 1月25日(日) 後期:1月27日(火)– 3月8日(日)
Event Information
- 展覧会名
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拡⼤するシュルレアリスム
視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ
- 開催期間
- 2025年12月13日~2026年3月8日
- 開館時間
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10:00~17:00
(入場は16:30まで)
- 休館日
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月曜日、12月30日(火)、12月31日(水)、1月1日(木・祝)、1月13日(火)、2月24日(火)
*1月12日(月・祝)、2月23日(月・祝)は開館
- 入館料
一般 1800円(団体 1600円)
高大生 1500円(団体 1300円)
小中生 500円(団体 300円)
大阪中之島美術館メンバーシップ会員の無料鑑賞/会員割引 対象*税込価格。*2025年11月13日(木)10:00から販売開始予定
*本展は日時指定制ではございません。
*団体料金は20名以上。団体鑑賞をご希望される場合は事前に大阪中之島美術館公式サイトからお申込みください。
*学校団体の場合はご来場の4週間前までに大阪中之島美術館公式サイト「学校団体見学のご案内」からお申込みください。
*障がい者手帳(身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳)をお持ちの方(介護者1名を含む)は当日料金の半額(要証明)。ご来館当日、2階のチケットカウンターにてお買い求めください。(事前予約不要)
*一般以外の料金でご利用される方は証明できるものを当日ご提示ください。
*本展は、大阪市内在住の65歳以上の方も一般料金が必要です。
*災害などにより臨時で休館となる場合があります。
- 公式サイト
- https://nakka-art.jp/
Venue Information
- 主催
- 大阪中之島美術館