これから開催

京都dddギャラリー第252回企画展

GRAPHIC CUBE –シアターポスター

展覧会ポスター
Designed by Kenta Shibano

榎本了壱《演劇実験室 天井棧敷 ヨーロッパ公演》1971
Ryoichi Enomoto, Theatre Experimental Tenjo Sajiki Europe Tour, 1971

佐藤晃一《花電車》1973
題字:羽良多平吉
Koichi Sato, Hana Densha (Decorated Streetcar), 1973
Lettering: Heikichi Harata

福島治《オイディプス王》2010
Osamu Fukushima, Oedipus Rex, 2010

秋田寛《現代舞踊 マスターワークス》1997
Kan Akita, Contemporary Dance Master Works, 1997

「GRAPHIC CUBE」は、DNPグラフィックデザイン・アーカイブに収蔵されたポスター作品を軸に展開するシリーズ企画です。グラフィックデザインの多面性を〈立方体=キューブ〉になぞらえ、表現対象との関係、対象同士の関係、さらにはそれを見る人との関係性までを、多角的かつ立体的にとらえることを目的としています。第2回目となる本展では、演劇や舞踏、オペラといった舞台芸術のポスターに焦点を当てます。

近代的なポスターは19世紀後半のフランスで成立しました。18世紀末のリトグラフ(石版印刷)技法の発明により多色刷りが可能となり、華やかなカラー印刷のポスターがベル・エポック期のパリの都市空間を彩りました。その多くは劇場や舞台公演の告知を担い、舞台芸術は近代ポスター表現を牽引した重要な主題の一つだったのです。

舞台芸術は、身体、音楽、舞台美術、照明など複数の要素が時間の経過の中で統合される〈時間芸術〉であり、その本質は一回性・同時性に支えられてきました。そうした舞台芸術の体験を、どのように平面上へ凝縮し視覚化するのか―ポスターは、デザイナーが作品世界を読み解き、分析し、再構築した結果として生み出される「もう一つの表現」といえます。舞台上の出来事は時間経過とともに変化し続けるため、観客は限られた視点から一瞬一瞬を受け取るしかありません。ポスターは、その流動的で不可逆な体験を、象徴的なイメージや構図、タイポグラフィなどによって定着させ、物語や主題、空気感、エネルギーを一望のもとに提示しようとする、デザイナーによる創造的な試みを示してきました。

記録技術や映像メディアの発展により、舞台芸術の体験も時間や場所を超えて繰り返し体験されるものへと変化しつつあります。多様な〈時間芸術〉が日常的に消費される現代において、ポスターは単なる告知媒体にとどまらず、作品の記憶を留め、次なる体験へとつなぐメディアとして、その意義をあらためて問い直されています。本展が、グラフィックデザインと舞台芸術の歴史的かつ本質的な関係を、あらためて浮かび上がらせる試みとなることを願います。

【出品作家】
秋田寛/粟津潔/榎本了壱 /福島治/日比野克彦/平野甲賀/葛西薫/ルーバ・ルコーバ/オルガー・マチス/仲條正義/太田徹也/奥村靫正/カリ・ピッポ/佐野研二郎/佐藤晃一/フランチシェク・スタロヴィエイスキ/杉浦康平/田中一光/タナカノリユキ/ロスマリー・ティッシ/パヴェウ・ウドロヴィエツキ/宇野亞喜良/和田誠/横尾忠則

※ラストネームアルファベット順
※展示作品・作家は一部変更になる場合があります

Event Information

展覧会名
京都dddギャラリー第252回企画展
GRAPHIC CUBE –シアターポスター
開催期間
2026年6月12日~8月19日
開館時間
11:00~19:00
※土日祝は11:00〜18:00
休館日
月曜日 (ただし7月20日は開館)、7月21日、8月12日
入館料

無料

公式サイト
https://www.dnpfcp.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=2&seq=00000857
お問い合わせ

075-585-5370

Venue Information

会場
京都dddギャラリー
主催
公益財団法人DNP文化振興財団
イベント

■ddd学芸員によるギャラリートーク(参加無料、予約不要)
[1回目]2026年6月12日(金)17:30–18:15
[2回目]2026年7月25日(土)14:00–14:45