終了

名作展

涼風を語る 龍子の描いた風景画を中心に

川端龍子《保津川下り》1959年、大田区立龍子記念館蔵

川端龍子《炎庭想雪図)1935年、大田区立龍子記念館蔵

川端龍子《椰子の篝火》1935年、大田区立龍子記念館蔵

日本画家・川端龍子(かわばた りゅうし)は、暑い夏が好きで自らを「夏の子の龍子」と名乗っていました。ある夏、思いのほか暑くならなかったことに対して、「寒暖計の赤棒が景気よく ぐっと百度を指したなら」と不満をもらすほど龍子は暑い夏を求めていました。そして、1934(昭和9)年には、サイパンやパラオ、ヤップ等の南洋の島々にまで旅立って、島民の暮らしを本展出品の《椰子の篝火(かがりび)》(1935年)に描きました。一方で、同じ年に発表された《炎庭想雪図》で龍子は雪景色を表しています。これは、真夏の庭に雪を降り積もらせることで、夏の子の龍子が、風流に涼をとるイメージを表現した一作と言うことができます。

また、戦後になると、龍子は風景画に熟達したいという思いをもって、奥の細道巡遊や霊場巡礼の旅に出ては、史跡や名所を作品に描きました。奥の細道巡遊で日光を描いた《裏見の滝》(1955年)や、西国巡礼の際に訪れた《保津川下り》(1959年)からは、楽しげな旅の様子が伝わってきます。

このように本展は、龍子が暑い夏の盛りを表現した作品から、涼し気な風景を描いた作品まで展示し、画面に表されたそれぞれの「夏」をお楽しみいただける展覧会となっています。

※入館時に新型コロナウィルス感染拡大の防止策として、マスクの着用、手指の消毒、健康チェックシートへの記入をお願いしております。ご理解、ご協力をお願いいたします。

Event Information

展覧会名
名作展
涼風を語る 龍子の描いた風景画を中心に
開催期間
2022年7月16日~10月10日 終了しました
開館時間
09:00~16:30
(入館は16:00まで)
休館日
月曜日 (7月18日(月・祝)、9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館し、7月19日(火)、9月20日(火)に休館)
入館料

大人(16歳以上):200円  小人(6歳以上):100円
※65歳以上(要証明)、未就学児は無料。

公式サイト
https://www.ota-bunka.or.jp/facilities/ryushi
お問い合わせ

050-5541-8600

Venue Information

会場
大田区立龍子記念館
龍子公園のご案内

10:00、11:00、14:00
※上記のお時間に開門し、30分の間ご見学いただけます。

ギャラリートーク

令和4年7月31日(日)、8月28日(日)、9月25日(日)
各日11:30、13:00から40分程度
事前申込制・各回定員25名(先着順)

お申込みはこちらから

関連イベント

・令和4年8月7日(日)
夏休み子ども向けプログラム「観て、描いて、再発見 龍子を味わおう!」
https://www.ota-bunka.or.jp/recruit/recruit01/ryushi_workshop

・令和4年8月21日(日)
地域連携事業 講演会「龍子記念館名作展『涼風を語る』鑑賞ガイド」
https://www.bunmori-unkyo.jp/calendar/2022_05_1053.html