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加耶―古代東アジアを生きた、ある王国の歴史―

加耶の耳飾り 陜川玉田M4号墳出土 6世紀前半
大韓民国国立中央博物館写真提供

ガラス玉の頸飾り 金海良洞里162号墓 3世紀
大韓民国国立中央博物館写真提供

金銅製の冠 高霊池山洞32号墳 5世紀中頃
大韓民国国立中央博物館写真提供

山清生草9号墳に副葬された倭の須恵器と鏡 6世紀前半
大韓民国国立中央博物館写真提供

加耶(かや)とは、日本列島の古墳時代と同じ頃、朝鮮半島の南部に存在した、互いに協力し、時には競い合いながら活躍した国々のことです。おおむね4~6世紀に、海上交易と鉄生産を一体として運営し、東の新羅(しらぎ)や西の百済(くだら)、海をはさんだ古代日本の倭、そして遠く中国などとも交流を重ねながら、大きな成長をとげました。しかし、新羅と百済という強国のはざまの中で、徐々に勢力が弱まり、562年には滅亡してしまいます。

今回、大韓民国国立中央博物館の全面的な協力のもと、加耶の墳墓から出土した金銀のアクセサリー、整美な土器、武威をしめす武器や馬具、成長の礎となった鉄、そして対外交渉をしめす外来の品々など約220点の資料を展示することにより、加耶のなりたちから飛躍、そして滅亡までの歴史を明らかにします。日本国内で加耶の至宝が一堂に会して展示されるのは、実に30年ぶりのことです。

本展示では、加耶と倭の交流の移り変わりについても考えていきます。加耶は倭が最も緊密に交流した社会の一つです。倭は、加耶との交流を通して、当時の先進の情報や技術、道具を入手し、それを自らの文化として定着させていきました。それは、須恵器と呼ばれる硬い焼き物、鉄の道具、金工、馬の飼育、灌漑、ひいては蒸し器などの炊事道具や新しい暖・厨房施設(カマド)など実に様々です。その動きが最も盛んだった5世紀を「技術革新の世紀」と呼ぶこともあります。倭の歴史を知るためには、加耶の歴史にも目を向ける必要があります。

本展示を通して、海をはさんだ加耶の歴史を体感しながら、日韓両地域の悠久の交流が現在、そして未来へと続いていくことに思いをはせることでしょう。

Event Information

展覧会名
加耶―古代東アジアを生きた、ある王国の歴史―
開催期間
2022年10月4日~12月11日 終了しました
開館時間
09:30~16:30
(入館は16時00分まで)
※開館日・開館時間を変更する場合があります。最新情報は館公式サイトをご確認ください
休館日
月曜日 (月曜日が休日の場合は開館し、翌日休館)
入館料

一般1000円、大学生500円、高校生以下 無料
※総合展示も合わせて観覧可能
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。(専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様です)
※障がい者手帳等保持者は手帳等提示により、介助者と共に入館料無料。
※半券の提示で、当日に限りくらしの植物苑に入場可能。また、植物苑の半券の提示で、当日に限り博物館の入館料が割引になります。

公式サイト
https://www.rekihaku.ac.jp
お問い合わせ

050-5541-8600(ハローダイヤル)