終了

ヴォイド オブ ニッポン 77展

- 戦後美術史のある風景と反復進行 –

河原 温 1958 年 インク・紙 ,60,8X44,9cm
Courtesy of NAGOYA GALLERY

三木富雄《耳》1964,1965年

高松次郎《季刊藝術のための複合体》1976年
Courtesy of Yumiko Chiba Associates

ミカタモリ “Psychotropism” 2022年

赤瀬川原平「あいまいな海について」案内状 1963年
Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

フランスの哲学者ロラン・バルト(1915〜1980)は、「表徴」が溢れている中心のない空虚な日本に注目し、それを「意味の帝国」に対し「表徴の帝国」と表現した。天皇、都市、女形、すき焼き、礼儀作法、パチンコ、学生運動も表徴であって、意味から解放された日本文化の自由度を描写しました。

そして、「意味の帝国」に対し「表徴の帝国」は、西欧的な「意味」への脅迫的な執着からの解放という捉え方を提示しました。

日本文化は、記号群(シニフィアン)の連鎖が意味(シニフィエ)によって停止されることなく連鎖し展開していきます。この「日本」の捉え方を別の角度によって反転すると「日本はなくなって、その代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残る」という自決する数ヶ月前に遺した三島由紀夫(1925〜1970)の言葉が今の日本に反響する。

ロラン・バルトと三島由紀夫の双方が捉えた日本の「空虚」を前提にして、現代活躍している次世代の日本の作家によって戦後美術家たちを逆照射し、意味から解き放たれた中心のない空虚な戦後美術史のある風景を浮かび上がらせていきます。

参加アーティスト:河原温、三島喜美代、中西夏之 、高松次郞、 赤瀬川原平、三木富雄 、北村勲、北山善夫、青山悟、 金氏徹平、加茂昂、エンリコイサム大山、須賀悠介、MIKA TAMORI 、国民投票

キュレーション:飯田高誉

Event Information

展覧会名
ヴォイド オブ ニッポン 77展
- 戦後美術史のある風景と反復進行 –
開催期間
2022年8月15日~9月25日 終了しました
開館時間
11:00~20:00
休館日
8月22日
入館料

無料

公式サイト
https://gyre-omotesando.com/gallery/
お問い合わせ

0570-05-6990 ナビダイヤル(11:00-18:00)

Venue Information