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杉本博司 本歌取り ―日本文化の伝承と飛翔

杉本博司 《天橋立図屏風》 2022年 ©Hiroshi Sugimoto

《春日神鹿像》 室町時代 海景五輪塔:杉本博司
鞍、蓮台補作:須田悦弘 小田原文化財団

重要文化財 《金銅春日神鹿御正体》 南北朝時代(14世紀) 細見美術館

杉本博司 《カリフォルニア・コンドル》 1994年 ©Hiroshi Sugimoto

杉本博司 《月下紅白梅図》 2014年 ©Hiroshi Sugimoto

杉本博司はかつて、自身の作家活動の原点とも言える写真技法を和歌の伝統技法である本歌取りと比較し、「本歌取り論」を展開しました。この中で杉本は、日本文化の伝統は旧世代の時代精神を本歌取りすること、つまり古い時代の感性や精神を受け継ぎつつ、そこに新たな感性を加えることで育まれてきたものであろうと述べています。
更には、日本だけでなく世界中の文化に本歌を求め、自身の創作においても本歌取りを試みたいとも記しています。

本展では、作家自身の表現領域の拡大に伴い、写真技法のみに留まらない更なる「本歌取り論」の展開を試みます。時間の性質や人間の知覚、意識の起源といった杉本が長年追求してきたテーマを内包しながら、千利休の「見立て」やマルセル・デュシャンの「レディメイド」を参照しつつ独自の解釈を加え、新たな本歌取りの世界を構築します。

この新たな本歌取りを表現すべく、初公開となる屏風仕立ての写真作品≪天橋立図屏風≫とその発想の源泉となった頴川美術館旧蔵の≪三保松原図≫(兵庫県立美術館蔵)や、春日大社に関わりのある≪金銅春日神鹿御正体≫(細見美術館蔵)とそれを本歌とした≪春日神鹿像≫など、杉本作品と共に、その本歌となった様々な作品を展示します。

また、尾形光琳の≪紅白梅図屏風≫を本歌とする≪月下紅白梅図≫や、代名詞ともいえる大判の写真作品をはじめとする杉本の代表作に加えて、姫路城を撮影して屏風に仕立てた≪姫路城図≫、書寫山圓教寺所蔵の≪性空上人坐像≫を本歌とした写真作品≪性空上人像≫といった姫路の文化財に触発されて生まれた新作を通して、「本歌取り論」を提唱する以前から現在に至るまで、杉本作品の底流には常に本歌取りの概念が存在していることをひも解きます。

※会期中展示替えがあります。

前期:9月17日~10月10日
後期:10月12日~11月6日

Event Information

展覧会名
杉本博司 本歌取り ―日本文化の伝承と飛翔
開催期間
2022年9月17日~11月6日
開館時間
10:00~17:00
※入場は16:30まで
休館日
月曜日 月曜日(ただし、9月19日、10月10日は開館)9月20日、10月11日
入館料

一般1200円(1000円)、大学・高校生 600円(400円)、中学・小学生 200円(100円)
※( )内は20人以上の団体料金

公式サイト
https://www.city.himeji.lg.jp/art/
お問い合わせ

079-222-2288

Venue Information

会場
姫路市立美術館 企画展示室
主催
姫路市立美術館、書寫山圓教寺