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企画展「遊びの美」

重要美術品 桜下蹴鞠図屏風(右隻)
日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵

源氏物語画帖 第十七帖「絵合」伝 土佐光起筆
日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵

玉藻前物語絵巻(部分) 2巻のうち下巻
日本・室町時代 16世紀 根津美術館蔵

曽我物語図屏風(右隻)
日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵

邸内遊楽図屏風
日本・江戸時代 17世紀 根津美術館蔵

「遊び」と聞いて、どのようなイメージが浮かぶでしょうか。子供の頃に熱中した遊び、あるいは休日のレジャーやスポーツかもしれません。しかし、歴史に目を向けてみると、遊びは単なる遊楽ではなく、必要な教養を高めることであり、求められる技芸を磨くことでもありました。

平安時代の公家の遊びの一っに歌合(うたあわせ)があげられます。左右に分かれて和歌を詠み、その優劣を競うものですが、そもそも彼らにとって歌を詠むことはコミュニケーションの重要な手段であり、必須の教養でもありました。また、同じく平安時代に盛んになった蹴鞠(けまり)は、貴人たちが屋外で楽しんだまさにスポーツですが、やがて鞠道(きくどう)として形式が整えられるとともに、それを専門とする家も生まれました。一方、乗馬や弓矢の技術を競う犬追物(いぬおうもの)や狩猟などの武家の遊びには、武芸の鍛錬という側面がありました。さらに江戸時代になると、太平の世を背景に庶民の経済力や行動範囲が拡大するのにともない、祭礼や社寺参詣が娯楽や観光を兼ねるようになります。それらは、共同体の結束を強め、見聞を広めることに寄与したことでしょう。遊びは、人が楽しみながら、社会の中でより良く生きる術を身に着ける手段であり、日々の暮らしに潤いを与え、生きるうえで欠かすことのできない存在なのです。

本展では文化としての遊びの諸相を、館蔵の絵画や古筆、なかでも屏風を中心にご紹介します。新春を迎えるにふさわしい、華やかな金屏風の競演もあわせてお楽しみください。

Event Information

展覧会名
企画展「遊びの美」
開催期間
2022年12月17日~2023年2月5日 終了しました
開館時間
10:00~17:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日
月曜日 (ただし、1月9日は開館)、1月10日
年末年始:12月26日~1月4日
入館料

本展は、オンラインに日時指定予約制を導入しています。
一般1300円、学生1000円
※障害者手帳提示者および同伴者は200円引き、中学生以下は無料
※チケットの予約は、12月13日(火)より受付を開始する予定です。

公式サイト
https://www.nezu-muse.or.jp/
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お問い合わせ

03-3400-2536

Venue Information

会場
根津美術館
主催
根津美術館