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2024年11月1日
企画展示「柚木沙弥郎 life・LIFE」/PLAY! MUSEUM
2020年6月、東京・立川駅北口にオープンした新街区「GREEN SPRINGS」に誕生した「PLAY!」。
同館は、絵とことばがテーマの美術館「PLAY! MUSEUM(プレイミュージアム)」と、子どものための屋内広場「PLAY! PARK(プレイパーク)」の2つを中心とする複合文化施設です。
「PLAY! MUSEUM」は、有名な絵本作家の世界を紹介する「年間展示」と、五感を使って体感的に楽しめる「企画展示」を同時に見ることができ、ファミリーのみならず、友だち同士やカップルなどで賑わっています。
11月20日から開催した企画展示「柚木沙弥郎 life・LIFE」では、「くらし」と「人生」をテーマとし、染色家・アーティストの柚木沙弥郎(ゆのき さみろう/1922-)さんの作品を紹介。
柚木さんが1980年代から手掛ける愉快な絵本作品の原画約80点のほか、約50点の色とりどりの大きな布が織りなすダイナミックなインスタレーションなど、子どもはもちろん、大人も楽しめる展示空間となっています。
※展覧会詳細はこちら
柚木沙弥郎さんは、型染で布に模様を大胆に染めた染色作品をはじめ、版画や絵画、立体、絵本など、さまざまな作品を発表・制作する染色家・アーティストです。
その創作活動は、なんと70年を超えるとのこと。近年でも積極的に活動しており、IDÉEや京都のACE HOTELとのコラボレーションなど、世代を超えて注目を集めています。
《まゆ玉のうた》2013年 岩手県立美術館蔵
「絵本とことば」をテーマとする展覧会を開催してきたPLAY! MUSEUM。ですが、今回開催される「柚木沙弥郎 life・LIFE」は、いつものPLAY! とは一味違う展示内容になっています。
本展では、「くらし」と「人生」をテーマとした柚木さんの作品を展示。
毎日のくらしを豊かに彩ること。そしてコロナに見舞われた現在、人生をいかに大切に生きるか。私たちにとって大切なことを、柚木さんの作品から見つめ直す展覧会です。
展示は、柚木さんが1980年代から手掛けるユニークな絵本作品の原画から始まります。
「絵のみち」と呼ばれるコーナーでは、『つきよのおんがくかい』『そしたら そしたら』(いずれも福音館書店)などの原画約80点を紹介。また、絵本の制作に使われた型紙、スケッチブックやスクラップブックも展示します。
「絵のみち」
色とりどりの人や動物たちが生命力あふれる姿で描かれた作品からは、明日への活力をもらえるような気分になりますよ。
《町の人々》2004年 岩手県立美術館、世田谷美術館、作家蔵
個性的で、ユーモラスな表情をしたこちらの人形たち。柚木さんが描いた絵本『トコとグーグーとキキ』(2004年、福音館書店)の中に出てくる町の人びとを、人形で再現したものです。
柚木さんは、本作を手近にあった布や材料で40数点を一気に作り上げたそう! 現在日本にある約20点が、PLAY! MUSEUMに並ぶ貴重な機会となっています。
約50点の色とりどりの大きな布が、展示空間に広がる「布の森」。こちらでは、1950~1970年代ごろに多数制作された注染(ちゅうせん*)という技法で染められた作品や、抽象画のようなダイナミックな模様が印象的な近年の作品まで、幅広い年代の作品を展示します。
*注染:布の染めない部分に型紙で糊を付けて乾燥後、染める部分に土手を作り、その土手の内側に染料を注ぎ、布にもようをつける染色技法の一つ。さまざまな色を一度に使って染めることができる技法として、日本で古くから使われています。
「布の森」
本展の展示デザインは、PLAY! の内装設計を担当した手塚貴晴さんが手がけました。
手塚さんは「布の森」の鑑賞ポイントとして、「作品の表だけはなく、裏側にも注目です。ライトに照らされた作品から透ける光が、まるで森の中のこもれびのように見えますよ。」ということを教えてくれました。
作品の表面だけではなく、光に照らされた裏側にも注目です。
「布の森」
布の下には玉砂利も敷かれ、壁際には竹のベンチも設置されており、心落ち着く展示空間となっている「布の森」。柚木さんの作品を鑑賞しながら、まったりと過ごしてみてはいかがでしょうか。
併設するPLAY! SHOPでは、「柚木さんになる」「柚木さんででかける」「柚木さんでくらす」「柚木さんであそぶ」をテーマにしたかわいらしいグッズを販売中! そのほかにも、絵本やIDÉEのグッズなど、既存アイテムの取り扱いもあります。
また、PLAY! CAFEでは、柚木さんが愛する街、フランスのパリをイメージしたオリジナルメニューを展開。展覧会の思い出に、ミュージアムショップとカフェもお見逃しなく。
柚木さんの作品から「くらし」と「人生」を見つめ直す本展。
展覧会公式図録の中に収録されているインタビュー「心を形で残す」のなかで、柚木さんは「ワクワクしなくちゃつまらないでしょう」ということをくり返し語ったそうです。
新型コロナウイルスの関係で、おうちで過ごすことが多くなった今だからこそ、布などの身近にある素材を見つめ直して、そこから想像する。
そうした「ワクワクすること」が、私たちの固くなった心を柔らかくするきっかけだと、気づかせてくれる展覧会でした。