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2024年11月1日
第9回菊池ビエンナーレ/菊池寛実記念 智美術館
都内で唯一、現代陶芸をテーマに紹介する菊池寛実記念 智美術館。
2004年度より同館が隔年で開催している公募展「菊池ビエンナーレ」が2021年も開催中です。現在、選出された入賞作5点を含む入選作54点が一堂に展示されています。
展示風景
制作者のアイデアや技術がつまった多彩な入選作品を通し、現代陶芸の「今」を知ることができる展覧会となっています。
※展覧会情報はこちら
「菊池ビエンナーレ」は、現代陶芸の振興を目的に菊池寛実記念 智美術館が2004年度から開催している公募展です。
この公募展では、器から用途のない造形まで、形状やサイズに応募条件を設けず、陶芸作品を一律に審査します。
今回は20~80代までの幅広い年齢層、アジア諸国などの日本国外からの応募もあったとのこと。その中から入賞作5点を含む入選作54点が選ばれました。
今回で9回目となる菊池ビエンナーレ。現代陶芸の紹介に軸を置く智美術館の、恒例のお楽しみの展覧会となっています。
厳正な審査のもと選出された大賞が、猪倉髙志さんの《線を解き放つ》です。
色付けなどは施さずにフォルムを突き詰めた本作からは、張り詰めた緊張感が感じられます。
猪倉 髙志《線を解き放つ》
器胎(きたい)に見られる伸びやかな面と鋭い線、そしてその陰影が魅力となっています。こちらは半磁土と呼ばれる、白いやきものに使われる細かい粘土で制作されました。
肉厚に焼いた器がひたすらなめらかに削り出されており、手仕事とは思えないほどの完成度です。
この洗練された線は、器胎にもともと内在しており、作者により掘り出され、そして「解き放たれた線」なのだそうです。
優秀賞は、梅本孝征さんの《色絵流加彩昇落器》です。
梅本孝征《色絵流加彩昇落器》
切り込みのある個性的な器に、緑と黄色の釉薬が流れるような文様は、どこかほっとさせられる印象があります。
緑や黄色が施されているので、三彩作品に見えますが、流加彩(りゅうかさい)と名付けられた本作。
古典的な雰囲気も持ちながら、今を感じさせる形と文様が斬新ですよ。
「菊池ビエンナーレ」の入選作品は、形や色の自由度が高く、個性的なものばかりです。
どんな陶芸作品でも美しく鑑賞できるように計算された展示空間では、作品が幻想的に浮かぶように展示されており、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
展示風景
静と動が表現された展示空間では、ダイナミックな作品にわくわくさせられたり、心落ち着く作品に癒されたりと、じっくり観ていても飽きない工夫が満載です。
展示風景
カフェも併設されているので、ちょっと一息入れてもう一回鑑賞する、などもオススメです。
スフマート編集部が気になった作品が、アイザワリエさんの《貝寄風》です。
展示風景より、アイザワリエ《貝寄風》
ふわふわの雲のようなこちら。実際に見ても、柔らかそうな質感なので驚きました。
思わず触りたくなってしまう、じーっと観察してしまう、不思議な作品。制作方法も気になるところです。
2022年3月5日(土)15時には、アイザワリエさん、青木岳文さんらのアーティストトークも開催されるそうです。どんなふうに制作されたのか、作品の制作背景など、作家から直接聞くことができますよ。こちらもあわせてチェックしてみてくださいね。
※関連イベントに関してはこちら
形、用途、年齢、国籍など・・・応募条件が無く、毎回ユニークな作品ばかりが集まる菊池ビエンナーレ。
六本木や虎ノ門にもほど近い立地も魅力的ですよ。現代陶芸の今について興味のある方は訪れてみてはいかがでしょうか。都会の喧騒を忘れるほど静かな空間で、お気に入りの作品にきっと出会えるはずです。