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2024年11月1日
ハリー・ポッターと魔法の歴史/東京ステーションギャラリー
世界的人気を誇るファンタジー文学「ハリー・ポッター」シリーズ。イギリスの作家J.K.ローリングによって書き起こされた魔法の世界は、第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』が刊行されてから20年以上経つ今でも、多くの人びとを魅了し続けています。
そんな「ハリー・ポッター」シリーズに登場する魔法の歴史などを、大英図書館が所蔵する貴重な書籍や資料を中心に紹介する展覧会が、東京ステーションギャラリーで開催中です。
(左上から)「オルガ・ハントの箒」魔術・魔法博物館蔵/ジム・ケイ《クィディッチをするハリー・ポッターとドラコ・マルフォイの習作》ブルームズベリー社蔵
(右)ジム・ケイ《羽の生えた鍵の習作》ブルームズベリー社蔵
本展では、シリーズの主人公ハリー・ポッターがホグワーツ魔法魔術学校で学んだ科目に沿って、「魔法薬学」「錬金術」「天文学」などの全10章で構成し、魔法や魔術の記録を展示しています。
本記事では、その中から特におすすめの展示や、気になる展覧会オリジナルグッズなどを紹介します。
※展覧会詳細はこちら
1990年6月、出発が遅れたマンチェスター発ロンドン行の列車に乗っていたJ.K.ローリングの頭にの中に、ある作品のアイデアが浮かびました。
それは、くしゃくしゃの黒髪とめがね、そして額にいなずま形の傷跡があるハリー・ポッターという魔法使いの少年が登場する物語でした。
(左から)ジム・ケイ《ハリー・ポッターの肖像のスケッチ》ブルームズベリー社蔵/J.K.ローリング《ハリー・ポッターとダーズリー家のスケッチ》1991年 J.K.ローリング蔵
列車の中で生まれた小さな物語について、彼女はその後5年以上をかけて、シリーズ全7巻の構想を立てていきます。そして、1997年にシリーズ第1巻の『ハリー・ポッターと賢者の石』が、ブルームズベリー社から出版されることになりました。
初版はわずか500部と、新人作家による児童文学書としてはごく当たり前の部数だったという『ハリー・ポッターと賢者の石』。しかし、瞬く間に子どもから大人まで人気を博し、J.K.ローリングの人生を一変させると同時に、児童文学の出版史をも塗り替えたのです。
(左から)ジム・ケイ《『ハリー・ポッターと賢者の石』の9と3/4番線の習作》ブルームズベリー社蔵/J.K.ローリング《ホグワーツ魔法魔術学校のスケッチ》1990年代 J.K.ローリング蔵
展示の冒頭を飾る第1章 旅では、ハリーたちが暮らす魔法界に私たちが入り込むきっかけとして、J.K.ローリングによる『ハリー・ポッターと賢者の石』の草稿やスケッチなど、貴重な作品を展示しています。
イラスト版『ハリー・ポッターと賢者の石』の表紙を飾った、イラストレーター、ジム・ケイによる《『ハリー・ポッターと賢者の石』の9と3/4番線の習作》。本作に描かれているのは、ホグワーツ魔法魔術学校へ向かうホグワーツ特急の始発駅である、キングズ・クロス駅の9と3/4番線です。
ハリーにとってこの場所は、マグル(非魔法族)の世界を離れ、魔法界への旅をスタートさせる、重要な地点になっています。
ちなみに、実在するキングズ・クロス駅のプラットフォーム9では、9と3/4番線のフォトスポットがあるそうですよ。
ジム・ケイ《セブルス・スネイプ教授の肖像》ブルームズベリー社蔵
シリーズではおなじみ、そして物語のキーパーソンのひとりでもあるセブルス・スネイプ。ホグワーツ魔法魔術学校で、魔法薬学を教えている先生です。
薬を調合することは、魔術において必要不可欠な技術です。また、科学や医療の発展する近代以前は特に重要な技術だとされていました。
(左)「破裂した大鍋」20世紀 魔術・魔法博物館蔵
魔法薬を調合するのに使われる大鍋は、魔術を象徴するものとして西洋文化では古くから広く知られています。
展示されている《破裂した大鍋》は、コーンウォール地方の魔女たちが霊を呼び出すために集まり、浜辺で強力な薬を調合していた時に破裂したのだとか!
このときの状況を記録したものによると、煙の量が急に増えたことに気が付き、怖くなって大慌てで魔女たちが逃げていったことが記されているそうです。
魔法は時に、邪悪な力をあやつる魔法「黒魔術」に対する盾として、世界中で使われていました。それらから持ち主を守るお守りは、通常「邪眼(魔術師が視線に込めたとされる呪い)」を避けることが目的だったといわれています。
またお守りは、狼人間やかっぱ、バジリクスなどの暗黒生物からも身を守れると期待されていました。
J.K.ローリングが創り出した魔法界・ホグワーツでの究極の悪とは、「許されざる呪文」を使うことです。
作中には「名前を呼んではいけないあの人」が、ハリーの両親に向けて放った死の呪い「アバダケダブラ」、拷問の呪文と呼ばれる「クルーシオ」と服従の呪文「インペリオ」の3つの呪文が登場します。
(左)ジム・ケイ《リーマス・ルーピン教授の肖像》ブルームズベリー社蔵
ホグワーツ魔法魔術学校では、こうした邪悪な魔法である闇の魔術から身を守る方法も教えています。
ジム・ケイが描いたこちらの肖像画(画像左)は、闇の魔術に対する防衛術を教えたリーマス・ルーピン先生を描いたものです。
ルーピン先生はハリーたちが3年生の時にだけ、防衛術を教えていました。ホグワーツでは、闇の魔術に対する防衛術の教師が1年以上仕事を続けられないのは、この職自体が呪われているからというウワサがあるそう。
実際に、シリーズ内では闇の魔術に対する防衛術の先生はコロコロと変わっています。
本展では、展覧会限定のオリジナルグッズも多数販売中です。
ホグワーツからハリーに届いた入学許可証をデザインしたレターセットや、映画「ハリー・ポッター」シリーズで、ハリー、ロン、ハーマイオニーが持ち歩いていたノートのレプリカノートなど! ファン必見のグッズが目白押しです。
また、映画でグラフィックデザインを手掛け、世界中のファンに愛されている「ミナリマ」のグッズも販売。通常東京では販売されていないミナリマグッズも会場内のショップで購入できる、またとない機会になっています。
展覧会を鑑賞したあとは、ミュージアムショップでのお買い物もお見逃しなく。
2017年に大英図書館が企画・開催した展覧会“Harry Potter: A History of Magic”の国際巡回展である「ハリー・ポッターと魔法の歴史」展。
同図書館の充実したコレクションの一端を展覧することができる貴重な展覧会になっていますよ。
シリーズのファンはもちろん、初めてハリー・ポッターの世界に触れる方も楽しめるので、おすすめです。
なお、本展は日時指定の事前予約制を導入しています。詳しいチケット情報は、展覧会公式サイトをご確認ください。
本展は展示室内の混雑を避けるため、日時指定の事前予約制です。
ご来館前に日時指定のローソンチケットをご購入・ご発券ください。