塩田千春の作品から他者との「つながり」を考える。圧巻のインスタレーションに注目
2024年10月3日
谷川俊太郎 絵本★百貨展/PLAY! MUSEUM
「絵とことば」をテーマとするPLAY! MUSEUM(東京・立川)にて、詩人の谷川俊太郎(1931-)の絵本を紹介する展覧会が開催中です。
1960年代から現代にいたるまで、200冊にもおよぶ絵本を作ってきた谷川俊太郎。
その中から本展では、約20冊の絵本を取り上げ、写真家や建築家、講談師など多彩なクリエイターによるインスタレーション作品で紹介します。
「絵とことば」を、さまざまな体験を通して体感し、自由に感じることを目的とするPLAY!ならではの展示に注目です。
イラストや絵画だけではなく写真やコラージュを用いるなど、多種多様な視覚表現が楽しめる谷川俊太郎の絵本。
『まるのおおさま』『こっぷ』などの世界を知る手掛かりとなる「認識絵本」や、擬音だけで場面が進む「ことばのえほん」シリーズ『ぴよぴよ』のような「言葉あそび」や「オノマトペ」。
さらには「戦争」や「死」など、谷川が取り上げるコンセプトやテーマは実にさまざまです。
そうしたバラエティ豊かな絵本を紹介する場として、本展は「百貨展」と名付けられました。
その名前にふさわしく、会場には絵本の世界を見て・体験して・楽しめる工夫が盛りだくさん!
子どもはもちろん、大人も一緒になって楽しめる展覧会になっています。
谷川は1952年に『二十億光年の孤独』でデビューして以来、詩や翻訳、脚本など、言葉による作品を数多く生み出しています。
絵と言葉があわさった表現については早くから関心があったという谷川は、1956年には自らの詩と写真で構成する第4詩集『絵本』を出版。
以降、1960年代に絵本作りを本格化させ、同年代のクリエイターとともにさまざまな絵本を作り出しました。
その数はなんと200冊!「百貨展」では、その中から約20冊の絵本を紹介します。
これらの絵本を紹介するにあたって、アートディレクターや映像作家、講談師などの多彩なクリエイターが本展の企画に参加しました。
原画、朗読、アニメーション、インスタレーション作品などの展示で、谷川の絵本の魅力に迫ります。
展示前半に並ぶ『オサム』『おならのうた』『ここはおうち』『これはすいへいせん』『ままです すきです すてきです』の5作品は、アートディレクター/デザイナーのminnaが展示デザインを担当しました。
中でも注目の展示は、子どもに人気の『おならのうた』の「おならドーム」。
「ぷ」や「へ」などのおならのオノマトペが付いたドームの中には、原画が展示されています。
見た目が・・・なので、中に入るのは少しためらってしまいますが、断熱材のような素材で作られたドームは居心地バツグン◎
ぜひ、勇気を出して入ってみてください。
併設のPLAY! SHOPは、本展タイトルをもじった「絵本★百貨店」に様変わり。
谷川俊太郎の言葉を用いたオリジナルグッズを多数販売しています。
本展で紹介されている絵本もPLAY! SHOPで販売中です。こちらもお見逃しなく。
また、PLAY! MUSEUM恒例の来場者への「おみやげ」は、なんと谷川の言葉入りトイレットペーパー!
トイレットペーパーは、これまで実現が叶わなかった谷川念願のグッズなのだそう。
色は、ピンクとブルー、グリーンの3種類あります(ランダム配布のため色は選べません)。
PLAY! MUSEUMならではの展示で、詩人の谷川俊太郎の絵本約20冊を紹介する本展。
行楽日和が続く5月。天気のいい日は、子どもから大人まで楽しめる「百貨展」へ遊びに行ってみてはいかがでしょうか。
本展は当日券で入場可能。ただし、休日など混雑が予想される日は、事前決済の日時指定券(オンラインチケット)がおすすめです。
詳しくは、PLAY! MUSEUM公式サイトをご確認ください。