Immersive Museum OSAKA

印象派の名画の“なか”に没入できる!?SNSで話題沸騰中の新しいアート体験【堂島リバーフォーラム】

2023年7月11日

Immersive Museum OSAKA/堂島リバーフォーラム

最新のテクノロジーを駆使した没入体験型ミュージアム「Immersive Museum OSAKA(イマーシブミュージアム オオサカ)」が堂島リバーフォーラムにて開催中です。

デジタル技術の進歩により、展示方法がどんどんアップデートされているアートの世界。

本展では、高さ6m、約450平方メートルの空間に投影された映像と音楽を通じて、いつもとは違った視点でアートと出会いなおすことができます。

没入体験型展示『Immersive Museum』とは

Immersive Museumの“イマーシブ”とは、没入感があり、その状態に浸れるようすをあらわす言葉。その名の通り、本展では映像化された印象派の名画が360度に広がり、まるで絵画のなかに入ったかのような体験ができます。

視覚を通して絵画を楽しむ一般的な展示方式とは異なり、Immersive Museumは1つの室内のなかで歩きながらみたり、座ってみたり、立ってみたりと、自由に鑑賞するスタイルです。

こうして絵画のなかに入ると、小さなタッチが拡大化されて、印象派の筆使いの自由さや優美さをより理解できます。

また、ただ絵画を映像化しただけではなく、鑑賞者がより深く作品に入り込めるようにさまざまな手法が用いられていることも本展の大きな魅力の1つ。

美術館内に展示されているような絵画があらわれたかと思うと、次は1作品が室内全体に広がり、絵画のなかにある太陽や水面が動き出す。

最新のCG技術と音、光によって、今まで感じたことのないアート体験ができます。

個人的には、映像のなかで表現されている、その“光”の使い方にも驚かされました。

ただスポットライトを当てて明暗をつけるだけではなく、絵画の光が外に漏れ出しているような演出がなされてるんですね。

木漏れ日のような光模様が室内いっぱいに広がり、とても幻想的な空間でした。

自分が印象派の画家になったかのような不思議な体験

日本での開催はこれが初となる本展のテーマは『“印象派”IMPRESSIONISM』。プログラムでは、クロード・モネやエドガー・ドガをはじめとする8名の画家による約80作品が、8つのシーンにわけて登場します。

同じ風景の異なる瞬間を切り取った作品が順番に流れてきて、時間の移ろいを体験できたりと、1上映約30分のなかで、シーンごとに全く違った体験が用意されています。

実際に私もImmersive Museumを鑑賞してみて、特に面白い芸術体験だと感じたのがこちら。

1つの作品が目の前に現れたかと思うと、それがどんどん近づいてきて、絵画の奥に描かれている山のほうにまで入り込めるんです。本当に絵画のなかを散歩しているような感覚になりました。

ただいつものように「絵画を見る」のではなく、19世紀当時にモネが見たであろう世界を体感することで、「画家の視点」で作品を楽しめる。この“視点の転換体験”はとても新鮮でした。

楽しみ方は十人十色!座ってリラックスしながらの鑑賞も

本展の会場内には巨大なビーズクッションや丸いクッションが並べられていて、腰をかけてリラックスしながらプログラムを鑑賞できます。

見る角度によって作品の見え方が違うので、会場を訪れたら、立ったり座ったり、中心に行ったり端に行ったりと自由に楽しんでみてください。

どの瞬間を切り取ってもSNS映えする空間ですが、今回Immersive Museum OSAKAの公式アンバサダーに就任された女優・山之内すずさんがおすすめされていたのは「後ろ姿を撮影する」こと。

あえて顔は映さず、壁のほうを向くことで、自分もアートと一緒に主役になったような写真に仕上がるのだそうです。

洋服にうつる光も楽しみたいと、真っ白なワンピースをお召しになっていた山之内すずさん。アートに溶け込みながら鑑賞されている姿がとても素敵でした!

時間制限は設けられていないので、みなさんもぜひお気に入りの服を着て、ここでしか撮れない写真を思い出に残してみてください。

なお、本展の楽しみは会場を出てからも続きます。

出口にあるミュージアムショップでは、Immersive Museumに登場するモネの絵画などをモチーフにした、ファイルやミラー、ポーチなどが勢揃い。本展の思い出として自分へのプレゼントや、絵画好きの方への贈り物などにぴったりです。

また、ショップの横には印象派の画家であるギュスターヴ・カイユボットの作品などが展示されているのですが・・・


カイユボット《ボート漕ぎ》 1877年

なんとその絵画が動くんです!最新のCG技術を用いた、ここでしか見られないお茶目な男性の姿が楽しめるので、ぜひ出口にある展示にも注目してみてくださいね。

アートに詳しい方もそうでない方も、みんなにおすすめできる展示会

クッションに腰をかけながらでも、歩きまわりながらでも楽しめるImmersive Museum。本当に自由に鑑賞できる展示会なので、「アートは何となく難易度が高い・・・」と感じている方も、その固定観念が覆されるはずです。

あえて作品についての詳しい説明はないからこそ、みなさんが全身で体感したものが絵画の魅力になります。

世代も年齢も超えて楽しめる展示なので、おひとりさまでも、パートナーや家族とでも、夏休みの思い出づくりにImmersive Museum OSAKAへ出かけませんか?

Exhibition Information

展覧会名
Immersive Museum OSAKA
開催期間
2023年6月17日~9月6日 終了しました
公式サイト
https://immersive-museum-osaka.jp/