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クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
恋し、こがれたインドの染織-世界にはばたいた布たち-/大倉集古館
東京・虎ノ門にある大倉集古館は、明治から大正時代にかけて活躍した実業家・大倉喜八郎が設立した日本で現存最古の私立美術館です。
同館では現在、インド染織を紹介する特別展「畠中光享コレクション 恋し、こがれたインドの染織-世界にはばたいた布たち-」開催中です。
本展では、日本画家、インド美術研究者である畠中光享氏のコレクションより、約120点の作品を展示。
インドから世界へと渡った布の展開をヨーロッパ、アジア、インドの3部構成で紹介します。
インドは古くから綿の国でした。
植物繊維である木綿に美しい色を染めることは難しく、17世紀以前に赤や黄色を鮮やかに発色させ、しかも洗っても色落ちしない布を作る技法をもつ国は、インドをおいて他にはありませんでした。
本展では、「更紗(さらさ)」の名で知られる捺染(なっせん*)布をはじめ、ヨーロッパに渡った豊かな色彩のエキゾチックな柄のパランポールと呼ばれる捺染布などを紹介します。
*捺染:布に色模様を染め出すこと。
(左)ショール カシミール(インド) 19世紀中期
(右)ショール カシミール(インド) 1850-70年代
こちらは、1枚作るのに最低3年はかかるといわれる緻密な綴織(つづれおり)のカシミールショールです。
これらの作品を作り上げるには、高い忍耐力と集中力が求められました。
機械化により失われ、現在では復元が難しい手工芸の数々を、展示会場で体感してみてください。
布地 ラジャスタン州、サンガネール(インド) 19世紀前期
また、インド国内で使用されていた王侯貴族用、寺院の荘厳や儀礼用を中心とした、現在に残る貴重なインド布も展示。
木綿に手描きや木版で花柄などを捺染した布を中心に、上質の木綿モスリン布に金箔を押した「印金」と呼ばれるものや、上質な手刺しゅうを施した「チカン」、経浮織(ジャムダニ)サリーなどを紹介します。
日本ではほとんど知られていないインド布を多数紹介する本展。
手工芸の美しさを、大倉集古館の落ち着いた展示空間で堪能してみてはいかがでしょうか。