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2024年11月1日
企画展「北斎のまく笑いの種」/すみだ北斎美術館
すみだ北斎美術館にて、浮世絵師・葛飾北斎(1760-1849)やその弟子が描いた「笑い」にまつわる作品を紹介する展覧会が開催中です。
笑顔や照れ笑い、怪しげな笑いなど、多種多様な「笑い」の表現が描かれた作品を、前後期に分けて約115点を展示。
そんな「笑い」あふれる企画展「北斎のまく笑いの種」の見どころを紹介していきます。
葛飾北斎『北斎漫画 草筆之部』すみだ北斎美術館蔵(通期)
※半期で同タイトルの作品に展示替えします。
町人の日常生活に取材し、主に会話を通じて人物のコミカルな言動のを描写した滑稽本(こっけいぼん)や、現代でも人気娯楽のひとつである落語など、庶民でも楽しめる文化が花開いた江戸時代。
江戸の人びとが見せる多種多様な「笑い」の表情や仕草を、北斎やその弟子たちは見事に描き分け、表現しています。
本展では、北斎たちが描いた「笑い」にまつわる作品を多数展示。
たくさんの笑顔の表現が並ぶユニークな展覧会です。
葛飾北斎『北斎漫画 草筆之部』すみだ北斎美術館蔵(通期)
※半期で同タイトルの作品に展示替えします。
ニッコリ笑顔を浮かべ、米俵に座っているのは、七福神の1柱である大黒天です。
七福神は一般に、恵比寿・大黒天・毘沙門天・弁財天・福禄寿・寿老人・布袋を指します。
中国・日本由来の恵比寿と福禄寿、そして寿老人は笑顔で描かれることが多いのだそう。
インド由来の神である大黒天は中国・日本に渡って以降、温和な福の神として図像化されるようになったと言います。
本展では、笑顔を生み出す人びとについても紹介しています。
葛飾北斎『五拾人一首 五十鈴川狂歌車』十編舎一九 ピーター・モースコレクション すみだ北斎美術館蔵(通期)
※半期で同タイトルの作品に展示替えします。
北斎が挿絵を担当した狂歌絵本『五拾人一首 五十鈴川狂歌車』。
本書の右側に描かれた男性は、戯作者であり狂歌師の顔を持つ式亭三馬(しきていさんば)です。
三馬は名前にかけて歌舞伎の顔見世や、狂言、神楽などでも舞われる儀式舞踊「式三番(しきさんば)」を舞う姿で描かれています。
葛飾北斎 百物語 笑ひはんにや ピーター・モースコレクション すみだ北斎美術館蔵(前期)
二本角の鬼女が、牙をむき出しにして笑うようすが描かれた本作。鬼女の右手に注目すると、人の顔が握られています。
握りしめた頭を指さす行為や、背景の濃紺の暗闇の色使い、そしてニヤリと怪しく笑う表情に、思わず身ぶるいしてしまいますね。
ひとえに「笑い」と言っても、本作のような怪しい笑みのほか、苦笑いや愛想笑い、大爆笑など、さまざまな種類があります。
本展では、そうした多種多様な「笑い」について、北斎や弟子たちの作品で紹介しています。
葛飾北斎 鳥羽絵集会 門付の瞽女 ピーター・モースコレクション すみだ北斎美術館蔵(前期)
こちらは、現在十九図が確認されている縦中判の鳥羽絵シリーズの《鳥羽絵集会》です。
手足が異様に細長く、目は黒丸など人物をコミカルに描いた絵を指す鳥羽絵。
版元は伊勢屋利兵衛で、文化(1804-18)後期頃に発行されたと考えられています。
ちなみに、本シリーズの一図に「鳥羽絵集会」と記された作品があることから、このシリーズ名で呼ばれているそうです。
「笑い」がテーマの北斎とその弟子たちの作品を集めて紹介する企画展「北斎のまく笑いの種」。
ARで北斎の戯画が飛び出し動くユニークなフォトスポットもあります。
北斎の戯画に囲まれて撮影できるフォトスポット。詳しい撮影方法は、会場のパネルをご確認ください。
また、館内のミュージアムショップでは「笑い」にちなんだセレクトグッズも。
プレゼントにも最適な「笑顔」をテーマとした商品を多数販売されています。
鑑賞後は、ミュージアムショップもお見逃しなく。
※前後期で一部展示替えを予定
前期:9月20日~10月22日
後期:10月24日~11月26日