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2024年11月1日
皇室のみやび―受け継ぐ美―/皇居三の丸尚蔵館
皇居三の丸尚蔵館(東京・大手町)で、「皇室のみやび―受け継ぐ美― 第2期:近代皇室を彩る技と美」が開幕しました。
展示室のようす
皇居三の丸尚蔵館は、皇室に代々受け継がれた美術品を収蔵する美術館です。
2023年11月に開館30周年を迎え、5番目の国立博物館として装い新たにオープンしました。
一般的な美術館と同じように、誰でも来館、鑑賞が可能です(日時指定予約制、オンラインによる事前購入)。
開館記念展として、約8ヶ月にわたり4期に分けて「皇室のみやび」と題したコレクション展を開催しています。
海野勝珉《蘭陵王置物》明治23年(1890) 皇居三の丸尚蔵館収蔵
「皇室のみやび―受け継ぐ美―」第2期では、明治時代以降に宮中において室内装飾として使用された美術工芸品とともに皇室の御慶事を契機として制作された作品、さらに明治・大正・昭和の三代の天皇皇后にゆかりある品々を紹介します。
全4期の中で、第2期は作品点数が約60件(100点)ともっとも多く華やか。
近代日本のすぐれた作品を観ることができます。
第一章では、明治・大正・昭和の3代にわたる天皇・皇后の愛用した美術工芸品を展示しています。
めまぐるしく情勢が変化した近代日本では、徐々に国家の基盤が形成され、世界の国々との関係が深まりました。
その中で国家元首、そして終戦後は国の象徴としてさまざまな公務にあたったのが天皇であり、それを支えたのが皇后です。
本展では実際に歴代の両陛下がお手もとで使用されたものの内、初公開の品々もお披露目されます。
大熊氏廣《御料馬「友鶴号」置物》明治27年(1894) 皇居三の丸尚蔵館収蔵
山名貫義ほか《雍熙帖》明治33年(1900) 皇居三の丸尚蔵館収蔵 ※頁替えあり
(後方左)服部時計店《枕時計》昭和40年代(20世紀)
(後方右)大蔵省造幣局《昭和天皇在位60年記念貨幣》昭和61年(1986) いずれも、皇居三の丸尚蔵館収蔵
森川杜園《熊坂長範》 明治26年(1893) 皇居三の丸尚蔵館収蔵 ※展示期間1月4日(木)〜2月4日(日)
第二章では、第二次世界大戦中に焼失した明治宮殿を飾っていた品々や皇室の御慶事を契機として制作された作品を展示しています。
諸外国に近代国家をアピールするために用意された最高の技術を凝らした工芸品や、横山大観《日出処日本》のような大型作品など、これまでの三の丸尚蔵館ではめったにお目にかかれなかった名品が一堂に会します。
帝室技芸員と呼ばれる一流の芸術家が手がけた、近代美術の粋を味わえます。
また、明治・大正天皇の銀婚式に合わせて制作し献上された調度品も豊富です。
横山大観《日出処日本》昭和15年(1940) 皇居三の丸尚蔵館収蔵
野口小蘋《大正度 悠紀地方風俗歌屏風》 大正4年(1915) 皇居三の丸尚蔵館収蔵 ※展示期間1月4日(木)〜2月4日(日)
鈴木長吉《菊花形燭台》 明治27年(1894) 皇居三の丸尚蔵館収蔵
明治宮殿は明治21年(1888)に旧江戸城西の丸、現在の皇居宮殿のある場所に完成しました。
宮殿は宮廷の行事や式典をはじめ、明治22年(1889)の大日本帝国憲法発布式など皇室が関わる国の重要な行事も行われた場所です。
現在はかつての姿を観ることは叶いませんが、写真資料に残された和洋折衷の建物には、大型で見応えのある花器が豪華に飾られていたことが分かります。
(左)精磁会社《色絵四季花卉図花瓶》 明治13年(1880)
(右)七宝会社《七宝藍地花鳥図花瓶》 明治22年(1889) いずれも、皇居三の丸尚蔵館収蔵
濤川惣助《七宝唐花文花盛器》 明治22年(1889)頃 皇居三の丸尚蔵館収蔵
(中央)十二代沈壽官《色絵金彩菊貼付香炉》 明治26年(1893)
(左・右)十二代沈壽官《色絵金彩菊貼付花瓶》 明治26年(1893) いずれも、皇居三の丸尚蔵館収蔵
金沢銅器会社《唐花唐草文象嵌花盛器》 明治24年(1891) 皇居三の丸尚蔵館収蔵
展示室では、未就学児から小学生のお子様を対象に鑑賞シート「しょうぞうかんでこれみっけ!」を無料配布しています。
ご家族での鑑賞や、幼稚園・保育園、学校などでの団体利用にご活用いただけるアイテムです。
伝統美をぜひ、お子様ともご一緒にお楽しみください。
鑑賞シート「しょうぞうかんでこれみっけ!」表面
鑑賞シート「しょうぞうかんでこれみっけ!」裏面
新しく生まれ変わった皇居三の丸尚蔵館の施設で、皇室に受け継がれてきた技と美を堪能できる本展。
美術好きはもちろん、アート初心者にもおすすめの展示です。
なお、今後は第3期に「近世の御所を飾った品々」(2024年3月12日(火)〜5月12日(日))、第4期に「三の丸尚蔵館の名品」(2024年5月21日(火)〜6月23日(日))を予定しています。
国宝・狩野永徳《唐獅子図屏風》や国宝・伊藤若冲《動植綵絵》といった、皇室にもたらされた数々の名品が観られる貴重な機会です。
地下鉄各線の大手町駅からすぐアクセスできる好立地も魅力、この機会に足を運んでみませんか。