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2024年11月1日
~史料の森に棲む動物たち~ガスミュージアム動物園!?/ガスミュージアム
日本のガス事業の歴史を紹介する博物館であるガスミュージアム(東京・小平)で現在、「~史料の森に棲む動物たち~ガスミュージアム動物園!?」が開催中です。
ガスミュージアムでは、幕末明治から現在に至るまでのさまざまな史料を収集しています。
本展では、約14,000点の収蔵品のなかから、動物たちが表現されている史料を集めて展示。
「動物園のはじまりの歴史」、「明治錦絵に暮らす動物たち」、「ガスの世界で活躍する動物たち」と3つのゾーンに分けて紹介します。
そんなガスミュージアムのちょっと変わった「動物園」の見どころを、スフマート編集部が取材してきました!
上野公園動物園之図 新撰東京名所図会 第二編 上野公園之部 下より 1892年(明治25)
上野動物園は1882年(明治15)に、博物館付属施設として開園した日本初の動物園として知られています。
開園当初は日本の動物たちが多く飼育されていたという上野動物園。
その後、トラやゾウ、オランウータン、ライオン、キリンなどの海外に棲む動物たちを展示するようになり、来園者を増やしていきました。
東京風景 ゲージ見学 1912年(明治45)
こちらは、人びとが動物たちを見学しているようすを捉えた写真です。今と何か違う・・・と感じますでしょうか?
観覧者が観ている壁のようなもの。これ実は動物たちが入っている柵(ケージ)なんです。
当初はケージで囲って動物たちを飼育していました。
1907年(明治40)にハンブルグ(ドイツ)の「ハーゲンベック動物園」が、動物たちのテリトリーと観覧者のあいだに深い堀を設け、柵を取り去った「無柵式展示」をおこなうと、各地の動物園でも採用され始めました。
現代の動物園は無柵式展示をベースに、アフリカなど一定地域の動植物を自然に近い方法で紹介する「生態展示」、動物本来の行動にスポットを当てた「行動展示」で紹介しています。
本展では、こうした記録写真や錦絵から動物園の歴史をたどります。
動物園の歴史について学んだ後は、ガスミュージアムの史料の森に棲む動物たちに注目!
愛らしい動物たちをピックアップして紹介します。こちらは、「光線画」で広く知られる小林清親が描いた《猫と提灯》。
小林清親 猫と提灯 年不詳
提灯の中に逃げ込んだねずみを捕まえようとしている猫を描いた本作。今にも動き出しそうな表現力も見事ですが、作品全体に注目してみてください。
絵画のようですよね?でもこちらは、肉筆画(浮世絵師が一筆ずつていねいに描いた作品のこと)ではなく、木版画なんです。
清親が得意とした光線画は、りんかく線を使わずに光と影を表現する技法のこと。新しいこの技法は、木版の洋画とも呼ばれています。
そんな技術を会得した清親ならではの表現を、ぜひ会場でお楽しみください。
歌川広重(三代) 東京滑稽名所 日本橋天地の魚市 1883年(明治16)
現代の魚市は豊洲ですが、明治期は日本橋で魚が売られていました。
本作の右上に飛んでいるのは、カツオを掴んだトンビです。
「女房を質においても食べたい」というほど、江戸っ子にとって初ガツオは、現代の価格で一本数万円にのぼる高級魚だったのだそう。
そんな大事な売り物をトンビに捕られて、慌てふためく人びとを描いたユニークな作品です。
ちなみに人びとの下に注目してみると、ちゃっかり犬もカツオをくわえて走っています。
分福茶釜(ぶんぶくちゃがま)という童話はご存知でしょうか。貧しい男性に助けられたタヌキが、茶釜に化けてその男性を助けるという動物による恩返しを描いた日本の昔話です(諸説あり)。
国際たぬきストーブ 昭和初期
ころんとしたフォルムが愛らしい《国際たぬきストーブ》は、分福茶釜をモデルにしています。
口にくわえているのは扇子で、これを付けたり、外したりして温度の調整を行うのだとか。
ヒーポンくん人形(左:冷ディ、右:暖ディ) 東京ガス(株)採用 1993年(平成5)
タヌキつながりで、もうひとつご紹介。ガス会社のPRに使用されたマスコットの「ヒーポンくん(暖ディ、冷ディ)人形」です。
左が「冷ディ(レディ)」、右が「暖ディ(ダンディ)」と、シャレも利いていますね。「他を抜く(=タヌキ)」という意味を込めてPRに使用されていました。
このように展示では、ガスの世界で活躍する動物たちも観ることができますよ。
ガスミュージアムの14,000点の収蔵品から、動物たちが描かれた史料を紹介する本展。
入場は無料です。家族や友人と一緒に、ガスミュージアムで、ちょっと変わった動物園を楽しんでみては?
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