PROMOTION
クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
旧朝香宮邸を読み解く A to Z/東京都庭園美術館
昨年開館40周年をむかえた東京都庭園美術館。本館部分は、皇族朝香宮家(あさかのみや)の自邸として1933年に建てられました。
アール・デコ様式が取り入れられた美しい建築、都会とは思えないおだやかな時が流れる庭園は、一度訪れるとファンになる人も多いのでは?
現在、旧朝香宮邸をよみとく展覧会が好評開催中です。
東京都庭園美術館の本館である旧朝香宮邸は、約90年前に建てられました。
本展は館内の各部屋に散りばめられたAからZのキーワードを読みながら、朝香宮邸について知ることができる構成となっています。
たとえば、キーワードの「P」。こちらはPerfumed Fountain(香る噴水)について解説しています。
香る噴水とは、次室(つぎのま)に設置された朝香宮邸のシンボルのひとつである香水塔のことです。
キーワードごとにリーフレットがあります。こちらはお持ち帰りOK
香水塔はかつて、上部の照明部分に香水を注ぎ、照明の熱で香りを漂わせていたことからその名がつけられたのだそう。
大広間から大客室への繋ぎの役割をもった次室が、どんな香りをしていたのか気になりますよね。
旧朝香宮邸に関する基本的なことから、これまで紹介されることのなかった内容まで、本展でたっぷり知ることができます。
ふだん、展示室として使用される旧朝香宮邸。館内には展示ケースや仮設の壁面や再現展示などが設置されているので、素の姿を見ることはほとんどありません。
今回はユニークな試みとして、あえてそのままの邸宅を公開しています。
東京都庭園美術館の職員の方も、あまり見ることがないという何もない状態の邸宅。展示品がない分、建築のこだわりが伝わってきます。
各部屋と比べて暗く重厚なつくりになっている書庫にご注目。こちらは当時の仕様書からハシゴがかけられたことが分かっているそう。では、どんな本が並んでいたのでしょうか?
答えは・・・実は謎に包まれているそう。邸宅内には他にも謎に包まれた部分が多くあります。こちらはキーワード「X(謎)」を見てみてくださいね。
何も置かれていない旧朝香宮邸を巡っていると、気づくのが細部へのこだわりです。
本館3階のウィンターガーデンは、開館20周年を迎えた2003年に初めて一般公開されました。
温室のような役割をもっていたというウィンターガーデン。こちらで注目してほしいのが、排水溝です。「排水溝・・・?」と侮るなかれ。3つある排水溝のデザイン、一つひとつが違うんです。
排水溝なのにおしゃれ・・・。こちらは真鍮が使われています
ウィンターガーデンはもちろん、館内のいたるところに細部へのこだわりがぎっしり。
ルネ・ラリックのガラスレリーフ扉や多彩な照明器具など、一点ものであふれているので見つけてみてくださいね。
お客さんを出迎えるレリーフ扉。東京都庭園美術館の名物ですよね!
本展ではゲストアーティストとして、伊藤公象(1932-)と須田悦弘(1969-)が参加しています。
両者は本館内や庭園で、旧朝香宮邸を知るための手がかりとなるようなインスタレーションを展開。
土を素材にした陶工芸で広く知られる伊藤の作品は、「北の間」や屋外などに展示されています。
また、何気なく置かれた小さな花は、須田による作品です。可憐な花は、なんと木彫で制作されているそう。
うっかり見落としそうになっても、スタッフの方が優しく教えてくれますよ。
本館をじっくり巡ったあとは、新館へ移動しましょう。移動する間にも作品が見つけられるかもしれません。
新館では、朝香宮家の家づくりをおさらいすることができます。こちらでは、複製や模型などを展示。
特に目を引かれたのは、割れてしまった玄関のレリーフです。オリジナルが割れてしまったので、現在は一部スペアが使用されているのだとか。
そして最後のお楽しみとして、キーワードが書かれた解説をひとつのカタログにまとめることができます。
AからZ全てのキーワードでも、気に入ったキーワードをピックアップするのもOK。自分だけの見本帳を作ってみませんか?
誕生して90年の旧朝香宮邸。重要文化財としても愛され続けるこの美しい建物を改めて知る貴重な機会です。
会期中はさまざまなイベントが開催されます。
スフマート編集部注目のイベントは「フラットデー」。こちらは、どなたでも気軽に美術館が楽しめるイベントです。
人が多い場所が苦手な方、赤ちゃん連れの方、車椅子の方なども安心して楽しめます。是非この機会をお見逃しなく!
本展期間中は、写真撮影が可能です。撮影の際は諸注意を必ずご確認いただき、館内スタッフの指示に従ってください。