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2024年11月1日
ロートレック展 時をつかむ線/SOMPO美術館
SOMPO美術館(新宿)にて、「フィロス・コレクション ロートレック展 時をつかむ線」が開催中です。
19世紀末フランスを代表する画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864-1901)を紹介する本展。
ロートレックによる紙作品の個人コレクションとしては世界最大級のフィロス・コレクションより、最大の特徴である素描作品と資料を合わせて約240点を展示します。
私たちが良く知るポスター作品や、雑誌の挿絵とは異なる「1点もの」の素描作品。
それらは、ロートレック自身の視点を直に感じることができる貴重な素材です。
そんな素描作品を多く持つフィロス・コレクションから、ロートレックの生涯を辿る本展の見どころを紹介します。
ロートレックの紙作品の個人コレクションとしては、おそらく世界最大級と言われているフィロス・コレクション。
本コレクションは、ギリシャ人コレクターのベリンダとポール・フィロス夫妻が、約20年の年月をかけて収集したものです。
コレクションは素描を中心に、特に質の良いポスターやロートレック直筆の手紙、また当時の写真などで構成されています。
最初の章では、フィロス・コレクション最大の特徴である素描作品を展示。
ロートレック芸術の本質に迫る、貴重な素描作品をまとめて紹介しています。
こちらは、ポーランド出身の小説家ヴィクトール・ジョズの『快楽の女王:高級娼婦の風俗』(1892年刊)の宣伝ポスターのための習作です。
ロートレックは、ヒロインの高級娼婦エレーヌ・ロランが、食事の席でパトロンの銀行家オリザックに別れのキスをする場面を取り上げ、ポスターとしています。
習作では、オリザックとエレーヌの後ろに人物が描かれていますが、実際のポスターではその人物を右奥にずらしているのがわかりますね。
作品を完成させる過程で描かれる素描作品。これらからは、ロートレック自身の考えも覗き見ることができますよ。
ロートレックは、1880年代以降、一大歓楽地・娯楽の発信地となっていたモンマルトル地区を制作の拠点としていました。
本展では、ロートレックが見たモンマルトル地区に生きる人びとの姿も紹介しています。
ロートレック作品の中でも有名なこちらの作品。
19世紀末モンマルトルを代表する歌手であり作曲家でもあったアリスティド・ブリュアンを描いたものです。
本展展示の《キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前)》は、ブリュアンのキャバレである「ル・ミルリトン」の宣伝用として制作されました。
なかでもこちらは、店名などの文字情報が載せられる前の貴重な作品です。
ロートレックの代名詞であり、多くのロートレック・ファンが期待するポスターも、まとめて展示しています。
ポスターは屋外に掲示されるため、その多くが破損や変色など、オリジナルの状態をとどめていません。
フィロス・コレクションでは、状態の良いロートレックのポスターを厳選して収集しています。
《ディヴァン・ジャポネ》は、《キャバレのアリスティド・ブリュアン》に並んで人気の作品です。
本作は、日本風の装飾が施されたカフェ・コンセール「ディヴァン・ジャポネ(日本の長椅子)」のポスター。
中央の女性は、ロートレック作品にしばしば登場するダンサー、ジャヌ・アヴリルです。
鮮やかで平面な色使い、シンプルで力強い構図は、浮世絵の技法の影響を受けていると考えられています。
19世紀末フランスを代表する画家、アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの素描作品を中心に、彼の人生を辿る展覧会。
本展は、一部の作品は撮影OKです。撮影できる作品には「OKマーク」がありますよ(撮影の際は、美術館の方の指示に従ってくださいね)。
もちろん、SOMPO美術館の名物フィンセント・ファン・ゴッホの《ひまわり》も撮影OKです♪
また、本展オリジナルグッズも充実!
ロートレックの有名な作品をデザインしたグッズも、ミュージアムショップで販売中です。
フィロス・コレクションは、アメリカや中国ではすでに、そのコレクションの紹介がされています。
日本で紹介されるのは、SOMPO美術館が初とのこと!
この機会をお見逃しなく。