「ミロ展」/東京都美術館

ジュアン・ミロの最大規模の回顧展。代表作〈星座〉シリーズも3点展示!【東京都美術館】

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2025年3月7日
ジュアン・ミロの最大規模の回顧展。代表作〈星座〉シリーズも3点展示!【東京都美術館】

《絵画(カタツムリ、女、花、星)》1934年 国立ソフィア王妃芸術センター、マドリード

ジュアン・ミロ(1893-1983)は、パブロ・ピカソやサルバドール・ダリと並び20世紀スペインを代表する芸術家です。

没後40年を迎えたいま、ミロの芸術は世界的に再評価されています。

東京都美術館では現在、初期から晩年までのミロの作品を一堂に紹介する「ミロ展」が開催中です。

本展は、ミロの代表作〈星座〉シリーズをはじめ、世界中から集まった選りすぐりの傑作を展示。
ミロの芸術を紐解く最大規模の回顧展です。

20世紀スペインを代表する画家
ジュアン・ミロ

(左から)《絵画》1925年 ナーマド・コレクション/《絵画(喫煙する人の頭部)》1925年 国立ソフィア王妃芸術センター、マドリード

ジュアン・ミロは、豊かな色彩で、太陽や星、月、鳥、人物などを記号のような象徴的な形で描く独自の画風で高く評価されています。

ミロは、小学生のころから絵画教室に通い、いくつかの美術学校でデッサンに親しんでいました。

20世紀スペインを代表する画家なのだから、このまま美術学校で優秀な成績を収めて画家デビューかと思いきや、本格的に通っていたのは商業学校だといいます。

その後、10代で故郷バルセロナの薬局で会計係として雇われます。

しかし、絵を描くことを諦めきれなかったミロは、1911年に両親に手紙で「絵画に専念すること」を伝えました。

《ヤシの木のある家》1918年 国立ソフィア王妃芸術センター、マドリード

《ヤシの木のある家》は、チフス熱に罹り、療養のために住んだモンロッチで描いた作品です。

病気から回復したミロは、父の猛反対を押し切って画家になることを決意。ミロの画家としての人生が始まります。

ミロとピカソの交友の証である《自画像》

《自画像》1919年 パリ・国立ピカソ美術館

《自画像》は、同郷でひと回りも上の大先輩であるパブロ・ピカソが、生涯に渡り手元に置いていたという作品です。

本作を描いた翌年の1920年春、ミロは初めてパリへ行きます。そして、尊敬していたピカソを訪ねて交友を結びました。

ミロにとってピカソは、尊敬する画家であるほかに、パリで活動していくうえで、精神的に支えてくれる心強い同郷の先輩という意識があったのかもしれません。

展覧会公式図録(3種類)各 3,600円(税込)※内容は全て同じです

「ミロとピカソ」について詳しく知りたい方は、本展公式図録の購入をおすすめします。

出品作品の解説に、ミロに関するコラムも盛りだくさん!
もっとジュアン・ミロを知りたい方におすすめな一冊です。

代表作〈星座〉シリーズの3点が東京に集結!

〈星座〉シリーズは、ミロの生涯のなかでも転換期に制作された重要な作品です。

《女と鳥》1940年 ナーマド・コレクション

《カタツムリの燐光の跡に導かれた夜の人物たち》1940年 フィラデルフィア美術館

23点の作品で構成される〈星座〉シリーズのうち、本展では3点を展示。

出品されている3点はどれも、ミロの周囲にまで軍靴の足音がヒタヒタと忍び寄って来る、そんな不安に満ちた状況下で描かれたものです。

《明けの明星》1940年 ジュアン・ミロ財団、バルセロナ

ミロが妻のピラールに贈った作品である《明けの明星》。

本作は、〈星座〉シリーズのお披露目となった1945年の展覧会にも出品されなかったのだそう。

東京都美術館で観られる貴重な機会です。ぜひお見逃しなく。

ユーモアのあるオブジェ作品も

東京都美術館 特別展「ミロ展」展示風景

展示室最後には、ユーモアのあるオブジェ作品を展示。

この展示エリアは、カラフルで観ているだけで楽しい気分になります。

《太陽の前の人物》1968年 ジュアン・ミロ財団、バルセロナ

《太陽の前の人物》は、バルセロナ以外の公開は50年ぶりなのだそう。

また、80歳になって描かれた《焼かれたカンヴァス2》は、ぜひ間近で観てもらいたい作品のひとつです。

(手前)《焼かれたカンヴァス2》1973年 ジュアン・ミロ財団、バルセロナ(寄託)

こちらは、パリのグラン・パレでの初の大回顧展に向けて描いた作品です。
カンヴァスをナイフで切り刻み、火を放つ。このパワーのある作品は、ミロが80歳で制作したというのだから、驚きです。

カラフルな「ミログッズ」をおみやげに♪

展覧会を楽しんだ後は、特設ミュージアムショップで、限定グッズを購入してみてはいかがでしょうか。

ミロの豊かな色彩表現に合わせた、カラフルな内装にも注目です。

インテリアにピッタリなオシャレなデザインの手ぬぐい。
プレゼントにもいいかもしれませんね!

相互割引でお得に鑑賞♪

東京都美術館、三菱一号館美術館、サントリー美術館、東京国立近代美術館の企画展チケット(使用前・使用後ともに有効)を提示すると、当日の観覧料が割引となるキャンペーンも実施中です。

【該当展覧会情報】

各会場のチケット窓口にて観覧券をお求めの際にお申し出ください。

*購入後の割引不可。オンラインチケット購入時の割引不可。
*割引は1名様につき1回まで。他の割引との併用不可。
*割引は本人のみ。

詳しくは、三菱一号館美術館の公式サイトをご確認ください。

ジュアン・ミロの芸術を包括的に紹介する「ミロ展」。

3月1日(土)~16日(日)までは「スペイン☆ミロウィーク」が開催中です。

この期間は、大学生・専門学校生の入場が無料(要証明)!
春のおでかけにピッタリなイベントも盛りだくさんです。

また、3月31日(月)には「キッズデー」を実施。
休室日を特別にオープンして、親子でゆっくり鑑賞できる1日です。

いずれも、詳しい情報は「ミロ展」公式サイトをご確認ください。

Exhibition Information

展覧会名
「ミロ展」
開催期間
2025年3月1日~7月6日
会場
東京都美術館 企画展示室
公式サイト
https://miro2025.exhibit.jp/

Ticket Present

本展のチケットを「2組4名様」にプレゼント!
〆切は2025年3月23日まで。
※当選は発送をもって代えさせていただきます。