
テーマは『世界の終わり』。ホラー体験が楽しめる展覧会が7月開催!【六本木ミュージアム】
2025年6月19日
永遠なる瞬間 ヴァン クリーフ&アーペル/東京都庭園美術館
東京都庭園美術館にて、2025年9月27日(土)より、「永遠なる瞬間 ヴァン クリーフ&アーペル ― ハイジュエリーが語るアール・デコ」が開催されます。
本展は、ヴァン クリーフ&アーペルの作品を通して、1925年にパリで開催された「現代装飾美術・産業美術国際博覧会(通称アール・デコ博覧会)」の100周年を祝うものです。
ヴァン クリーフ&アーペルは、本展に出品される《絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット》(1924年)を含む作品で、この国際博覧会の宝飾部門においてグランプリを受賞しました。
アール・デコ博覧会はまた、朝香宮邸(現・東京都庭園美術館)の設計や室内装飾に大きな影響を与えました。
本展では、ヴァン クリーフ&アーペルの「パトリモニー コレクション」と個人蔵の作品から歴史的価値が認められた作品を厳選し、約250点の作品を展示。
時代を超えて輝きを放つアール・デコの魅力と、それらがヴァン クリーフ&アーペルのジュエリーに与えた影響、そして今なお引き継がれる「サヴォアフェール(匠の技)」を紹介します。
東京都庭園美術館 本館 大客室 画像提供:東京都庭園美術館
会場となる東京都庭園美術館は、1933年に朝香宮邸として建てられた建物を、そのまま美術館として公開したものです。
都心の閑静な環境にある本館は、1910年代から30年代にかけてフランスを中心にヨーロッパを席巻したアール・デコ様式を現代に伝えています。
当時のアール・デコの時代空間をそのまま体感できる本館では、それぞれの部屋に合わせたハイジュエリーを展示。
東京都庭園美術館ならではの、空間と作品のコラボレーションに注目です。
第1章から第3章までは本館、第4章は新館で構成されています。
それぞれの章の見どころをご紹介していきます。
絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット 1924年 プラチナ、エメラルド、ルビー、オニキス、イエローダイヤモンド、ダイヤモンド ヴァン クリーフ&アーペル コレクション © Van Cleef & Arpels
ここでは、メインビジュアルにも使用されている《絡み合う花々、赤と白のローズ ブレスレット》を中心にアール・デコ期に制作されたハイジュエリーの数々を紹介します。
バラはアール・デコ期において象徴的なモチーフの一つです。
記者発表会に登壇したヴァン クリーフ&アーペルのパトリモニー&エキシビション ディレクターであるアレクサンドリン・マヴィエル=ソネ氏は、「会場では、バラの表現を観察し、見比べてもらえれば」と、展示について話しました。
ダイヤモンドやプラチナを巧みにあしらったホワイトジュエリーを中心に展示。
1920年代以降のヴァン クリーフ&アーペルが追い求めた立体感のある新たな造形的展開を紹介します。
ここでは、社会の変化に応じてヴァン クリーフ&アーペルが制作した機能性を備えた、モダニズムの魅力を伝える作品を展示します。
カメリア ミノディエール 1938年 イエローゴールド、ミステリーセット ルビー、ルビー ヴァン クリーフ&アーペル コレクション © Van Cleef & Arpels
「ミノディエール」とは、鏡をはじめ、女性が外出時に必要となる、口紅やパウダーコンパクト、ライター、ノートなどを収めるケースのことです。
1933年に特許を取得しました。
《カメリア ミノディエール》は、カメリア(椿)の部分を取り外してブローチとして着用することもできるのだそう!
高い機能性を追求したミノディエールは、ヴァン クリーフ&アーペルを象徴する作品の一つとなっています。
会場は新館へ移ります。
ここでは、ヴァン クリーフ&アーペルに現代まで継承され続けている「サヴォアフェール(匠の技)」を5つのセクションに分けて紹介します。
草花や動物をモチーフとしたジュエリーによる、5つの庭園をめぐる体験ができますよ。
この秋注目の展覧会「永遠なる瞬間 ヴァン クリーフ&アーペル ― ハイジュエリーが語るアール・デコ」。
本展担当の方波見瑠璃子学芸員は、以下のように展覧会について話しました。
本展では、アール・デコの本質である「生活の中の美」を伝えることを目指しています。
ヴァン クリーフ&アーペルのハイジュエリーの数々を通じて、日常の中の美に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
そして、展覧会タイトルにも使っている「永遠なる瞬間」は、会場で作品をご覧になった瞬間の感動が、鑑賞者の皆さまの中で永遠に息づくことを祈ってつけました。
アール・デコの普遍的な魅力が、この先もずっと続いていけばと考えています。
本展は、日時指定予約制です。
詳しい情報は、展覧会特設サイトをご確認ください。
(左から)東京都庭園美術館 牟田行秀副館長/東京都庭園美術館 方波見瑠璃子学芸員/ヴァン クリーフ&アーペル パトリモニー&エキシビジョンディレクター アレクサンドリン・マヴィエル=ソネ氏/ヴァン クリーフ&アーペル ジャパンプレジデント 山本晃子氏/西澤徹夫建築事務所 西澤徹夫氏