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2025年9月29日
リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s/兵庫県立美術館
「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」が、兵庫県立美術館で開催中です。
兵庫県立美術館は、日本を代表する建築家、安藤忠雄が設計した美術館です。
建築に関する展覧会なんて専門家が見るものだと思うかもしれませんが、全然そんなことはありません!
建築に関しては何の知識もない私でも十分楽しめるものでした。
というわけで早速、展覧会のようすをレポートしていきたいと思います。
私たちが生きる上で欠かせないものである「住宅」。
どんな住宅で暮らしていくのか考えるということは、自分がどう生きていくのか考えるということにつながります。
今回の展覧会では、1920年代~1970年代に建てられた有名建築家による14邸の写真や模型などが展示されています。
衛生、窓、調度、メディア、素材、キッチン、ランドスケープといった7つの視点から、有名建築の特徴を探ります。
展覧会が終わって自宅に帰ったら、ぜひ窓やキッチンに注目してみて下さい。新しい発見があるかもしれませんよ。
本展で展示されている14の邸宅は、どれも素晴らしくて何もかも紹介したいところです。
が、今回は「これが自分の家だったらステキだなあ~!」と特に思った3つの邸宅をご紹介したいと思います。
会場に入ってまず飛び込んでくるのが、ものすごく長い窓枠です。
リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s「ヴィラ・ル・ラク」の水平連続窓実寸大模型
こちらは、安藤忠雄が敬愛してやまなかった建築家ル・コルビュジエが、自分の両親のために建てた「ヴィラ・ル・ラク」の水平連続窓の窓枠です。
なんとこの窓枠、11mもあるそうですよ。
「ヴィラ・ル・ラク」では、11mの水平連続窓から、レマン湖の素晴らしい眺望が見晴らせます。
窓といえば、フィッシャー邸の窓も特徴があります。
ルイス・カーンがアメリカのフィラデルフィア郊外の自然豊かな場所に建てたこの建物には、さまざまな窓があります。
リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s「フィッシャー邸模型」と写真
光を取り込むための高い窓や、風通りを良くする足元の窓、ベンチに横たわった時に見上げるとちょうど森林がバッチリ見える大きな窓もあります。
会場には、フィッシャー邸の実寸大のベンチもあります。
こんなベンチに寝そべって、森林を見上げたら癒されそうだなあ~とイメージを膨らませることができますよ。
リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s「フィッシャー邸」のベンチ実寸大模型
日本の建築も負けていません。
大山崎町(京都)の山林に建つ「聴竹居」は、1928年に藤井厚二が5番目の自邸として建てたもの。
当時の日本には珍しい水平連続窓がそなえつけられています。
この窓から森林の緑と光を楽しむことができるんですよ。
リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s「聴竹居」の模型
リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s「聴竹居」の写真パネル
またキッチンにも手元を明るく照らす窓がそなえつけられ、作業効率が考え抜かれた設計になっているのだそう。
その他の邸宅にも外と中をつなぐ、さまざまな窓がありました。窓に着目して会場を回ってみるのもおすすめです。
会場を出ると、当時のデザインが楽しめるモダンステッカーや、ちょっとオシャレな有田焼の排水口カバーなどユニークでかわいいグッズがズラリと並んでいます。
お土産にぜひ買って帰ってみて下さいね。
兵庫県立美術館で印象的なのは、展示会場を出た時の大きな窓です。
大きな窓からコンクリートの廊下に光が差し込み、神戸の港町が一望できます。
神戸の町とつながっているかのような空間を演出する兵庫県立美術館。
その中で観る今回の住宅の展覧会だからこその面白さがあるように、私は思いました。
Ando Galleryも無料で見学することができます。そちらもぜひ、足を運んでみて下さいね。