PROMOTION
クロード・モネの世界にひたる。日本初公開作品を含む〈睡蓮〉などを堪能【国立西洋美術館】
2024年11月1日
ボテロ展 ふくよかな魔法/Bunkamura ザ・ミュージアム
南米コロンビア出身の美術家、フェルナンド・ボテロ(1932-)。彼が描く人物や静物はすべてふっくら、ぷっくりと膨れています。
そんなユニークな作品を描くボテロの国内では26年ぶりとなる大規模な絵画展が、Bunkamura ザ・ミュージアムにて開催中です。
展示風景
現代美術家を代表するボテロの貴重な初期作品から、世界初公開となる《モナ・リザの横顔》など全70点の作品から、世界中で愛されている作品の魅力に迫ります。
※展覧会詳細はこちら
モナ・リザ、マリー・アントワネットなどの人物や、花や楽器、果物のような静物など、あらゆるものをふくよかに表現することで知られる、フェルナンド・ボテロ。1932年の南米コロンビアに生まれたボテロは、20歳のときにヨーロッパに渡り、スペインやイタリアなどで古典作品を学びました。
ボテロのふくよかな表現への関心は、彼が17歳のころに描いていた作品《泣く女》にすでに見出すことができます。
(左から)《泣く女》1949年/《バリェーカスの少年(ベラスケスにならって)》1959年
ボテロの初期の水彩画は現在、そのほとんどが残っていません。本作はそのなかでも残っている貴重な作品のひとつです。
クローズアップされた女性の身体は紙のほぼ全体を占め、ダイナミックな構図で描かれています。肉体の質量を強調する褐色やベージュ、青のボテロ特有の色使いにも注目です。
(左から)《黄色の花》(3点組)/《青の花》(3点組)/《赤の花》(3点組)いずれも、2006年
静物画は西洋絵画のジャンルでは、肖像画や歴史的絵画に比べてマイナーなジャンルと考えられてました。
ボテロの巨大で色鮮やかな花を描いた3点組の作品は、風景画というジャンルでは前代未聞の事柄であり、人びとを大変驚かせました。
一見すると、1つの版を作ってプリントしたのち、それぞれを異なる色で塗ったかのようにも見える本作。実は1点ごとに500以上もの異なる花々をボテロがこだわりをもって描き出した、手仕事による大画面の絵画作品です!
画家がていねいに描いた細かい花の描写は必見です♪
(左から)《空中ブランコ乗り》/《赤ちゃんライオンと調教師》/《高足のピエロ》いずれも、2007年
ボテロは毎年、メキシコの太平洋岸のはずれの漁村に1か月滞在し、そこで制作していました。2006年、いつものように滞在していた際、小さなサーカス団に出会います。
サーカスの詩的な味わいや、かたちと色の造形性に魅了されたボテロは、ピエロやブランコ乗りなどを主人公とした作品を描きました。
華やかな舞台上を動き回るサーカスの役者たちと、穏やかで静けさをたたえるボテロ作品の人物画は見事にリンクし、鑑賞者を不思議な気持ちに誘い込みます。惹きこまれるようなボテロの世界観も、会場で堪能してみてくださいね。
(左から)《モナ・リザの横顔》2020年/《アングルによるモワテシエ夫人にならって》2010年
ボテロは1952年に初めてヨーロッパへ渡航して以来、ベラスケスやファン・エイクなどの西洋美術史における主要な芸術家たちのオマージュ作品を数多く手がけました。
なかでも、ボテロにとってレオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》をオマージュした、《12歳のモナ・リザ》は彼の名前を世界中に広げた作品として知られています。
以降、《モナ・リザ》をテーマとした作品を制作し続けているボテロ。本展では、2020年に制作された《モナ・リザの横顔》を世界で初めて公開します!
90歳を迎えてもなお、美術家として探求し続けるフェルナンド・ボテロを紹介する本展。
展覧会にあわせて、Bunkamura ル・シネマでは「フェルナンド・ボテロ 豊満な人生」が上映されています。Bukamura ザ・ミュージアムで作品を楽しんだ後は、映画でボテロの人生をより深く知ってみてはいかがでしょうか。
本展は東京展終了後、名古屋と京都へ巡回が予定されています。
※会期中すべての土・日・祝日は 【オンライン(ART PASS)による入館日時予約】が必要です。
※会期・開館時間等が変更となる場合があります。最新情報は展覧会公式サイトをご確認ください。