スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち/東京都美術館

東京都美術館で、スコットランド国立美術館のコレクションが堪能できる!

2022年6月10日

スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち/東京都美術館

スコットランドの首都エディンバラの中心地に建つ、スコットランド国立美術館。この美術館は、エディンバラにあるスコティッシュ・ナショナル・ギャラリー、スコティッシュ・ナショナル・ポートレート・ギャラリー、スコティッシュ・ナショナル・ギャラリー・オブ・モダン・アートの3つの美術館で構成されています。

東京都美術館では現在、スコットランド国立美術館の優れたコレクションから、ルネサンス期から19世紀後半までの作品を中心に紹介する展覧会が開催中です。


展示風景

ラファエロやベラスケス、モネなど西洋美術史を彩る巨匠たちの作品のほか、同館のコレクションを特徴とするターナーやミレイなどの作品を展示。西洋美術の流れをたどることができる展覧会です。

本記事では、特に見どころの作品をご紹介していきます。

※展覧会詳細はこちら

西洋美術史を彩る巨匠たちの作品が一挙来日

世界遺産にも登録されているスコットランドの首都・エディンバラ。その中心に位置するスコットランド国立美術館は、上質で幅広い世界でも指折りの西洋絵画コレクションを所蔵しています。

1859年の開館以来、購入や地元名士たちの寄贈や寄託などによりコレクションの拡充を続け、世界最高峰の美術館のひとつとなりました。

本展では、同館の優れたコレクションのなかからラファエロやエル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、ブーシェ、スーラ、ルノワールなど、ルネサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史を彩る巨匠たちの作品を展示。

さらに、同館を特徴づけるゲインズバラ、レノルズ、ターナー、ミレイといったイングランド出身の画家に加え、日本ではなかなか見ることのできないスコットランド出身の代表的な画家たちの名品も数多く紹介します。

油彩画、水彩画、素描約90点を通じ、西洋美術の流れを総覧する貴重な展覧会です。

初来日!若きベラスケスの傑作《卵を料理する老婆》


ディエゴ・ベラスケス《卵を料理する老婆》1618年 油彩・カンヴァス 100.5 × 119.5cm
© Trustees of the National Galleries of Scotland

17世紀スペインを代表する画家、ディエゴ・ベラスケス(1599-1660)。スペインでもっとも有名な美術館、プラド美術館のコレクションを拡充させた人物でもあるフェリペ4世の宮廷画家として活躍した画家です。

本作は、ベラスケスが10代のころに描いた「ボデゴン(厨房画)」です。ボデゴンとは、台所や酒場の情景を描いた絵画のことで、若きベラスケスが得意としていたものでした。

油で熱されている卵と陶器や金属の器、ガラスの瓶など、さまざまな物が見事に描き分けられており、若き画家が自らの力量を世に示そうとした野心的な作品です。

スコットランド国立美術館のコレクションで、もっとも魅力的な作品のひとつに数えられている本作は、日本初公開となります。お見逃しなく!

母国への感謝の気持ちを込めて寄贈された作品も


フレデリック・エドウィン・チャーチ《アメリカ側から見たナイアガラの滝》
1867年 油彩・カンヴァス 257.5 × 227.3cm
© Trustees of the National Galleries of Scotland

アメリカの風景画家フレデリック・エドウィン・チャーチは、ヨーロッパで学び各地を旅行しました。
《アメリカ側から見たナイアガラの滝》は、スコットランドのつつましい家庭に生まれ、アメリカに渡って財を成した実業家が、母国への感謝の気持ちを込めてスコットランド国立美術館に寄贈した大作です。

本作は、展示室を出たところにあるフォトスポットのパネルにもなっています。展覧会を観た記念に、写真を撮ってみてはいかがでしょうか。

 

世界指折りの美術館のひとつである、スコットランド国立美術館のコレクションが堪能できる本展。

西洋美術史の流れに沿って有名な作品が展示されているので、美術初心者にも分かりやすい展示になっていました♪

なお、入場には事前予約が必要です。詳細は展覧会公式サイトをご確認ください。

Exhibition Information

展覧会名
スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち
開催期間
2022年4月22日~7月3日 終了しました
会場
東京都美術館 企画展示室
公式サイト
https://greats2022.jp
注意事項

本展は日時指定予約制を導入しています。詳しくは展覧会公式サイトをご確認ください。