塩田千春の作品から他者との「つながり」を考える。圧巻のインスタレーションに注目
2024年10月3日
百貨店展―夢と憧れの建築史/高島屋史料館TOKYO
20世紀初頭から現代までの百貨店建築を考察する展覧会が、高島屋史料館TOKYOにて開催中です。
本展では、主に日本の百貨店建築の外観や空間の変遷を紹介。「日本の百貨店史」とも言える主役級の年表展示にも注目です!
本展で特に注目するのは、戦前の実験的な百貨店建築です。
当時の百貨店は、人びとの憧れを誘うもので、単なるショッピングのための空間を超え、エンターテイメント、ひいては文化装置として機能していました。
たとえば、その建築空間や正面玄関、当時よく見られた屋上庭園などが挙げられます。現在もターミナルビルとしてその存在感を放つ松屋浅草店(1931年、久野節設計)には、かつて屋上に本格的な遊園地と動物園が存在しました。
また、かつて存在した白木屋日本橋店(1928年、石本喜久治設計)のモダンなファサードや、2019年にグランドオープンした大丸心斎橋店(1922年心斎橋筋側・1933年御堂筋側、ヴォーリズ建築事務所設計)など。百貨店建築の華やかさを今に伝える貴重な史料が並びます。
展示室を大きく占める百貨店年表は目玉展示のひとつです!
近代的な百貨店・デパートメントストアが誕生した20世紀初頭から、大型商業施設が多数出現する現代まで。
主に日本の百貨店間の変遷を年表形式でたどります。脇役に留まりがちな年表を主役にするという、挑戦的な展示でもありますよ。
展示室には現在の都内の百貨店マップをエリアごとに見ることができます。こちらはハンドアウトとして一人一部、持ち帰ることができますよ。過ごしやすくなったこの頃、地図片手に日本橋周辺をお散歩するのも楽しそうですね。
本展は華麗なる百貨店建築の変遷を展示していますが、現代のショッピングモールが外観に装飾を持たないのはなぜでしょうか?こうした疑問にも迫るユニークな展示になっています。
これからの百貨店の活動と未来について、消費者目線とはまた違った視点から考えることができますよ。お出かけの途中、お買い物に行く際、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
※新型コロナウイルスの感染拡大状況等を踏まえ、臨時に休館日・開館時間を変更する場合があります。